ご静聴、ありがとうございます!

 今回の文章は、実は元々、以前からず〜っと「近日公開」になっている「逗武工廠 零零七式 二二型重戦闘刀剣」の前振り文として、魔星の弘輝八年度軍拡計画の説明文にしようと思っていたはずが、何時の間にかあれあれあれと筋がずれ、魔星の立身出世物語になってしまったわけです。

 ・・・書いてたら面白くなってきてしまったので。


 まず、いきなり、完全にねつ造した単語が幾つも出てきてしまっていますので、その解説から。

 私のアタマの中では、実は頑駄無達にはちゃんとフルネームが有るんだ!と言う事になっています。

 やはり、武士には長い名前があった方が様になるし、設定も練りやすいので、勝手ながらつけさせていただきました。

 いつもは単純に、武者精太なら苗字が「精太」とか、割と気軽に付けてしまうのですが、今回、迷ったのは「轟天」と「魔星」が兄弟、という事で、名前に接点をつけなくてはならない、と言う事でした。

 まぁ、迷ったと言ってもほんの2,3分ですが(笑)。

 2,3分の熟慮の結果、二人の氏は「轟騨」に統一。語感も強そうで、こっちの世界には無さそうな字面にしてみました。

 「轟天」は、天宮の七都市復興の際に、彼の名前をもとに、立ち振る舞いを見た人々が「轟天」と呼ぶ様になった、「呼び名」説。

 「魔星」は、実は私もまだはっきりとイメージを固めていませんが、恐らく、彼が何かの折りに自ら付けた名前、と言うようなイメージで。


 また今回、時間軸上の位置をはっきりさせる為、・・・というか、文が書きにくかったので、、年号を設定させていただきました。
 「弘輝」という単語には、字面以上の意味は考えていません。あるいは、かの世界では、様々な故事、伝記から付けられた縁起の良い年号なのかもしれません(笑)。

 実は、お恥ずかしい話ですが、こっちの世界で、日本の中世期において、年号がどういう法則で変わるか、うっかり忘れてしまい、この辺の詳しい考察は未だ行っていません。


 轟天の、後に魔星の所領である、『覇道和国』については、最近、改めて確認した劇場版SDガンダム「天下泰平編」冒頭にて、かなりはっきりした絵図が出てくるのですが、それを参考に設定してみました。

 この「天下泰平編」をオフィシャルとみて良いかどうか、一瞬迷ったのですが、こちらの手元から欠落していた「天下統一編」三部作時代の国家情勢の大きなヒントになると思い、取り入れる事としました。

 覇道和の位置は、破悪民我夢より東、恵亜須(えあーず)の南あたり、といった所ですが・・・そのうち、絵地図もなんとか掲載したい所。


 さて、魔星の事を考えて、真っ先に思いついたのが、柳生但馬守みたいな武闘派からの叩き上げながら、超切れ者の政治家、というイメージ。

 それに、出典が良く判らなくなってしまったのですが、轟天頑駄無は烈光大将軍の天下で将頑駄無となっていて、魔星は轟天頑駄無の実弟、という記述が何処かに有った気がするのです。

 と、すると、魔星は最初は将頑駄無として取りたてられ、それが徐々に恐るべき頭角を現して・・・。

 また、実際の歴史をさらっと見ていると、何度か出くわす、権力者の後継ぎに兄弟がいる場合の、周りの悪い大人(笑)の陰謀。

 戦国伝の原作のイメージからは露ほども感じられませんが、設定を客観的に見ると、「粗暴で武術に明け暮れる嫡男」「温厚で利発な次男」しかも、歳はさほど離れてない、と来た。

 これは何かあってもおかしく無いだろう、とヒネクレタ想像を盛り込んでみましたが・・・。

 ちょっとやりすぎでしょうか?

 ぱっくり派閥に割れた幕閣に敢然と切り込み、恐るべき手腕で政敵をバッタバタとなぎ倒すワンマンズアーミー!
なかなか気に入っている解釈です。


 そして、途中で思いついて、どうしても加えたかったフレーズ。

『何時しか西国大名達は、彼を『東方不敗』と呼び、恐れるようになった。』


 うむ、『東方不敗』!どうやって、誰にこう呼ばせるかは、他にも留学(これも私的設定でした)した先の影舞乱夢辺りで悪名を高め、「東の天宮よりやってきた凄いヤツ!」みたいに行こうかな、とも思ったのですが、私のさらに深い妄想の中では、

『魔星は武術の才覚に優れながら、それを決して人前では見せなかった・・・』

 と言う事になっているので、留学先で大暴れするなんて真似はしないだろうな、という事で、彼が政治家になってから、西国大名達に畏怖とともに呼んでもらうこととなりました。

 問題は、覇道和がそれほど東には寄っていない事ですが・・・。まぁ、破悪民我夢より東なら東国でしょう。

 ちなみに、こっちの歴史と違って、西国が「譜代」なのは、轟天や烈光の出身地が西国であり、首都(?)破悪民我夢もかなり西寄り。
 闇帝王の乱の時、真っ先に馳せ参じ、義勇軍として戦った西国武将達が譜代として取りたてられた、と考えてはどうだろう?と言う訳で。


 しかし、設定的なところはともかく、政治面な細部描写がいい加減でほんとお恥ずかしい。まだまだ勉強ですね。

 『魔星の重戦闘動甲冑大隊』については、現在準備中の考察と合わせて、『弘輝八年度総合軍備拡充案』として触れてみようと思っています。(うまく考証できるか心配ですが・・・)


 本文は、弘輝壱拾五年で一旦幕を閉じています。私の頭の中では、この年が、『超機動大将軍編』のスタートと思っています。

 魔星に関しての「秘歴」は、実はこの後にもまだ大きな案が残っているのですが、出来ればその辺は、もっと彼についての資料が集まってから、改めて書いてみたいと思います。

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