ホトケの”I”
いや、今、表の稼業で携わっている仕事をしていると、
学生の頃にお世話になった”I”先生の事がしきりに思い出されて。
学生が、どんなヘッポコレポートを持って行っても、
恐らくは、”カレーの作り方”とか”恋人と海”とか書いて無い限りは、
「・・・・・・、うん・・・、うん、良いね。合格。」
と、こっちが、え?良いんデスか!?と聞きたくなる評価を下さる先生でした。
良いレポートを持って行った場合は・・・?
知らぬ。
生憎、周りも自分も、かんなりイイ加減な学生だったから。
いえ、只今、『部品認定審査書類』というモノを審査しているところなのですよ。
中国のメーカーさんが送ってくれる、
”アナタの設計どおりに作りました、確認してハンコ下さい”、
というようなものなんですがね。
・・・これが、真面目に見るととてもハンコあげられない代物でして(苦笑)。
あー、いやいや、部品そのものは問題ないのですよ?
不良?リコール?リコール?とか言わないように!
部品そのものは、既に現品チェックしているので、
実の所、形式的な書類なのですよ。
しかし、形式的なものゆえ、形式には余計うるさい代物なので・・・。
しかししかし、この書類が海を越えてやってくるのは、正に今頃。
え?
来週だかそこらには、もう工場がフル稼働を開始して、
みんなの夏のボーナスを大放出させるべく!
全国の小売店に商品が旅立とうってこの時期ですよ。
私が
したら、工場が動かないのDEATH!YO!
で、急遽、直してもらうべく、ボビーに電話。
”ボビー”とは、昔、ここの人が付けたあだ名(オマエなんかボビーだ!みたいな)で、
本人も気に入っているので、誰も本名を呼ばないのがすごい。
・・・なまじっか、中国語と日本語で漢字とか似てるから、口述だと全然伝わらん!
こういうとき、真面目に英語の一つでも身に着けておくべきだったと・・・。
ボビーも英語は分からんのですが(苦笑)。
かくして、私は
「部屋とワイシャツ」とか「共産制のこれから」
とか書かれた書類を(ウソ)、
「・・・・・・・・・、うん・・・、うん・・・、良いんじゃない?」
と、ひたすらチェックするのでした。
因果は巡る糸車・・・。