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総火演

富士教導団の勇姿

というわけで、陸上自衛隊の運動会・文化祭・授業参観こと、
総合火力演習に行ってまいりました。

今回、私のしょぼいカメラしょぼい腕前ではなく、兄者が一眼レフで写した
良い写真をもらってきましたので、画像大きめで掲載しております。
クリック先の写真はかなり重いので、ご注意下さい。

・・・まあ、詳細な解説とか、充実した写真とかは、
いつもどおり専門のサイト殿をご参照あれ(苦笑)。


朝は早よから2時出発。
・・・御殿場とか至近に宿を取れなかったもので。
駐車場付きチケットこそこのとおり調達したものの、
依然として、全容を見渡せるスタンド席の競争率の高さは健在なので、
我ら独立愚連隊・・・じゃなかった、リスクと困難をものともしない趣味人約二名を
搭載したR2sは、一路御殿場目指して、
霧の立ち込める夜更けの中央道をぶっ飛ばしたわけで・・・。


ちなみに、この日の早朝の霧は本当に危険なレベルで、
中々冒険ムードを盛り立ててくれました。シャレにならん位に。
ボウケンでしょでしょ。

霧灯点けても大して効かないし、ハイビーム出してようやく前方がなんか見えるレベル。
まぁ、アクセルはそのままだったけど。

下道に下りたら下りたで、
地図でも見るか、と、うっかり路肩に寄せると
フタ無し側溝という素敵トラップ。霧とのコンボは実用性十分。

・・・落ちてません、落ちてませんから。期待しないで(泣笑)。


で、
オチ。

駐車場券持ってて駐車場に入れても、
結局会場までは電車来場者同様に送迎バスだったりして。
ひとつ、勉強になりました(青筋)。

駐車場に着いたのが5時過ぎだったか。
・・・バスが動くのは7時だそうで。

そんな事であきらめるヤツはとっくに更正してるだろ(人として正しい道に)。

諦めを踏破したものこそ、ナニの権利人になれるとかなんとか、
英国の不死の方も仰っております。

車で兄者を直接会場までお連れし、場所を取らせ先に観覧していただいて、
私は駐車場へ引き返してバスの始発を待つ、という作戦に。

道中、同じ目論見の元に徒歩で移動中の同志も多数発見。
結構な距離(2、3キロ・・・?)のはずですが、
これまた屈強な意思で諦めを踏破しようとしている模様。

・・・ところで、自衛隊の方々は、親切にも、
適当な時間以後は、道中のポイントごとに案内の方を配してくださっていて、
土地勘の無い来賓たちが道に迷わないようにして下さっておりました。

・・・適当な時間以後はな!

早朝だと誰も居やしねぇ。
いや、そのこと自体は別に良いのです。
なにも10時開始のイベントなのに未明からやってきて門前に並ぶ、
”不死への権利人”達(違)のために、準備に追われている人員を
割いてくれとは言いませんが、

”ここを右折”、やら、”直進”やら、
ぽつりぽつり置いてある立てカンに従って進むと、
ことごとく道を間違える
というのはやめてくれ。ブービートラップかよアレは。
案内人が居る事を前提にしているらしい・・・。アレはワナだ。マジで。


で、

やはり、多数の同胞たちが、
これまた自衛隊の方謹製の地図(当選ハガキに掲載)を片手に、
全然関係ない農道とか他県の方角へ、
果敢な挑戦を繰り返しているのを目撃する事に。

ああ、すまん、同胞たちよ・・・、
オレらも全然土地勘が無いから導いてやれないんだ。
っていうかオレら車で良かった・・・(苦笑)。

まぁ、車だけに迷った距離もベラボウになってしまいましたが。
一回、山道を抜けたらスパッと畑が広がる場所に出てしまったときは、
「今年は見逃したか・・・。」
とか一瞬思って、泣きたくなってしまった。


本題。

朝靄(もや)<br />
の中

先行して頂いた兄者はこんなナイスフォトをゲット。
朝もやの中に浮かぶ90式の精悍なシルエット、
”何かが始まる”、静かに高まってゆく雰囲気、実に良い。

90式・行進間射撃

当方趣味にて、90式ばっかりの選択。やっぱりカッコイイ。
いや、もう何度も見ているのですが、やっぱり思いの他機敏で、
しかも、射撃の間隔の短い事!
さすがに、弾着までは見えない(というか見逃している)のですが、
かなりの高精度で当たっているとの事。
ううむ、国産の主力戦車、すばらしい性能です!

後方にブラスト弾体発射

かなり良いタイミングで、携行ロケット弾っぽい兵装の発射の瞬間が撮れてました。
後方に噴出す明緑色のブラストが結構すごい。
そして、射手が反動で仰け反ったりしていない事にご注目下さい。
いや、ガンダムとかで”バズーカの反動”っていう記述をよく見るもので(邪笑)。


射!

やはりコレだ!
90式の主砲発射!凄まじい衝撃!凄まじい威力!

これが今回のベストフォトかと。
モータードライブ使っていても結構タイミングが合わない、
マズルフラッシュが見事に写っています。

砲口から吐き出された燃焼ガスが、
熱量の残滓を引きずりながらたなびいてゆく様が良く確認できる、
実にカッコヨイ一枚。

背後の猛烈な火球は、戦車搭乗員の方の不屈の防衛魂の具象化したもの。

・・・ではなく、後ろでタイミングをずらして発砲したもう一両のマズルフラッシュ。
正味のところ、こちらの方にタイミングの合った写真と言える(笑)。
砲弾を叩き出した燃焼ガスが、砲口からあふれ出して球状に膨張した瞬間ですね。

このすごいフラッシュと同時に、
大きな音、というか、強いエネルギーを持った”震動”が腹を揺さぶるのですよ。
当然、耳にも”ドガン”と来ます。
地面も震える、スタンドも震える、見てるほうは震え上がる、
とにかく、”絶対不可避・攻略不可能!”という印象を抱く恐るべき体感です。

根源的な恐怖、力への憧憬、そして快楽・・・!

フィナーレ

そして、”状況・終わり!”。

トップに持ってきた一枚は、状況終了間際の、
”敵は怯んでいるぞ、それ突撃ー!”(かなり意訳)
の際の光景です。
毎年シナリオは違うのですが、
クライマックスはこんな具合に、空陸一体となって、
どどどどどどー!っと突撃してゆく勇壮な光景が見れたりします。

最後に、「状況ー、終わり!」の合図と共に、ご覧の通りの花火で幕となります。

大いに盛り上げて、興奮の元に鮮やかな幕引き。

陸上自衛隊の皆様、
今年も、楽しいイベントをありがとうございます。

この後、やっぱり運動会っぽくエライ人の退場とか色々あるのですが、割愛(笑)。
あ、防衛庁長官は、今年はちゃんと来てました。

尚、毎回、終了後に装備品展示があって、
日頃、街中では中々お目にかかれない生の戦車や軍用車両を
間近で見て触ってハッチを開けて中を覗けて(そこは見ないでと止められて)、
という貴重な経験&資料・ネタ収集が出来ます。
昨年は、90式の自動消火装置のボンベの収納位置を確認できました。
解説役の自衛隊員の方の「あ~も~!」というお顔を他所に、
メカマニアの熱い視線が集中。

今年は、道路が混む前に帰りたい・明日も仕事だ・毎年飽きるほど見てる
などの諸々のやむを得ない事情で見学を諦めて帰途に。

・・・結局、雨のせいで会場脱出が大幅に遅れて中央道が渋滞し、
さらに途中3箇所も事故で渋滞して、
帰り着いたのが8時間後だったという追加オチ。

img071.jpg

お土産は戦車まんじゅう。
それなりに美味。とても甘い。
戦車せんべいとかもあり。
近年登場のニューカマー・砲弾まんじゅうは大人気で、早朝のうちに完売。
2/12の確立で激辛唐辛子入り!な、『炎の大作戦』なるまんじゅうも、
いかにも、な感じで人気、っていうかウケ狙いとして好評なようです。
(職場の忘年会に持ってきたヤツも居たしな・・・。)

非・甘党な方には、戦車緑茶とか自衛隊と言えば(?)、の名物・カレーもあり。

ハンカチ、タイピンなど、記念品系グッズもあり。
エアガンや戦車(タミヤの普通の商品)のモデルなど関連玩具販売も。

当方としては、今年こそ
”匍匐(ほふく)ボーイ”
を買おうと息巻いていたのが見つからなかったのがとても残念。

え?ナニソレって、あ、すいません、名前はうろ覚えで。
(たぶん)電動で、ひたすらに匍匐前進するという、
奇怪極まりないとても楽しい玩具です。
他の軍事系イベントでも結構見かけたから、次のチャンスに期待。


と、いうわけで、かなり適当なダイジェスト(というか90式しか載せてない)でしたが、
総合火力演習2006でした。

いや、毎度の事ですが、コレを見ると、なんか

ガンダムあたりがすごいローテクに思えて(暴言)

しまって、実在の近代兵器の性能と迫力に圧倒される事しきり、
といった感じですね。
メカ好き、アクション映画やゲームなどが好きな方には是非オススメ。

突っ走る鉄塊、爆ぜる爆炎を見るだけでも、
並みの作品の演出が物足りなくなる事請け合い(苦笑)。

正に、”アニメじゃない”世界が目の前に展開している、
非・日常空間を体験できます。


コミケ、ワンフェス、そして総火演、
これでとうとう夏も終わりか、といったところですね。
いやはや、よく遊び、よく金を吐き出したな
あとは冬まで、のんびりと活力(と金)を蓄えたい所。

まぁ毎度ムリなんですけど。

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