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自分の趣味への問題提起

まぁ、上だか下だかの日記にも書いてますが、
私、長く続けている趣味の一端として、とあるアーケードゲームを続けていたりします。

冗談や形而的表現抜きで、人生ぶち壊しにしてしまった最大要因なのですが。


実は、
最近になって、このゲームを続けているのが無性に悲しくなってきてしまったので、
まぁ愚痴が半分、また、同様にこのゲーム、または他の”マジになれる”ゲームに
はまり込んでしまった方へ、こんな問題に行き着いたヤツもいる、
というサンプル提供という感じで。

あんまりユカイじゃないお話で恐縮ですので、読み飛ばしてもOK。
ほとんど、自分自身の外部記憶として書いている内容です。

バカ話は上だか下だかの日記でいつもどおりにやってるはず(苦笑)ですので、
よろしければそちらをご観覧下さい。


さてまぁ、そのゲームは、というと、
まぁ私の趣味性癖はあちこちで晒しまくっているので今更なのですが、
某電脳のバーチャロイドのアレです。OTの方。

下手の何やらで、もうかれこれ断続的に10年続けています。
”断続”なのは、最寄の設置店が閉店してしまい、
時間・財力的に、最前線に立ち続ける事が非常に困難になってしまった為。

今では、自家用車にものを言わせて、
月に4、5回か以上は都心に出てやっていますが、
一日3時間は普通にゲーセンに居た最盛期に比べたら、もうほとんど廃業同然。
まぁ、やっぱり毎日のようにやってる連中とは開きが出る一方ですね。

しかし、それでも、若いうちに身に着けた技術は(こんな技術しか身についてないが)
結構使えるもので、そこそこは現役組ともやりあえていたのですが・・・。


今回のお話の発端は、最近になって著しく勝率が落ちていること。
なんか、練習不足だけではもう語りきれない。


正味のところ、老いたのかも。
最前線の頃は、端々の技は今より更に拙かったものの、
やたら滅多ら”魄”(はく)、というか、気迫やら精神力が充足していたので、
勢いだけで結構戦えていたような気が。
いわゆる、”若い剣”でした。

今では、多少は細かい技術も分かってきたものの、
かつての如く、発激一声、叩きつける勢いで踏み込む、ような事をしようとしても、
いかんせん迫力不足らしく、若い連中にかるくいなされてしまうのが何とも情けない具合。
”老練した剣”を覚え損ねてしまったようです。


それも確かに大きな要因でしょう。
実際、本気で戦うと、頭の天辺から変な汗が噴き出してきたり、
レバーから手を放すと手指がけいれんしていたりする事も。

しかし、
まぁ、なんというか、
なまじ自由度の高い、そして、未完成度の高いゲーム故に、
考え方の合わないプレイヤーとの溝を最近、特に強く感るようになってしまいました。

何か、わざわざ相手をしていただいて、何度も立ち会っていただいても、
まるで違うゲームをプレイしているようで、やりたい事が噛み合わない。
しかも、こちらはそれでどんどん負け星が重なる一方なので、
やればやるほどテンションは下がる一方。

そうなると、さっきまで出来たはずの対処も手が動かなくなってきて、
(上記の如く、私はそもそも良くも悪くも気迫任せのスタイルなので・・・。)
いつしかただのサンドバック。

泥のような鬱屈を抱えて帰途に付く、というのが、最近の定番になってしまいました。


勝てないから憂鬱、というのとは若干違うのです。
勿論、何でもいいから勝てば愉快な気持ちでしょうから、こんな話題にはならんのですが。

『戦いを悦ぶ』

仮想現実の中ならばこそ許される快楽に、存分に溺れたい。

これが、私があんなクソゲー(あえて明言しておく。これはクソゲー。)に
10年間を費やし、考えると恐ろしくなる額を費やし、
人生の真っ当な生き方を捨ててまで没頭させた動機なんです。

しかし何しろクソゲーだから、(もう一度強調しておく。クソゲー。)
およそ信じがたいようなバグやルールの”穴”が幾つもあり、
本気で勝ちに行く前提で練習している方々は、それらを任意に使いこなせるよう、
信じられないような神業を幾つも身に着けていていたりします。

何度か手合わせしていただき、結構強い!と思った方でも、
”本気”の方相手だと、信じられないほどあっさりと勝ちをさらわれたり。


あくまで私個人の意見として。
何か、とりあえずコナミコマンド、とか、プレイ前に攻略本を熟読したRPGみたいな感じです。

誤解を生じない用に申しておくと、”本気”の方々は、
その”コナミコマンド”の習得の為に、かなり長時間練習しているでしょうし、
実践時も恐ろしく細密な操作と絶え間ない集中を要していると思われ、
決して彼等が楽をしているわけでは無いはずです。

2次元格闘ゲームの黎明期にルール上の穴として発見され、
利用する派と存在を許さない派で論争にもなった(?)、『ハメ技』問題の
水掛け論をここで繰り返すことはないと思います。

彼等は彼等なりに人一倍の努力を積み、ゲーマーとして最高レベルに到達している、
そして、なにより彼等も愉しんでゲームをしている。


しかし、あくまで私個人の意見として。
それらの利用は、私をここまで惹きつけた『戦闘の臨場感』を感じさせない。
私は、ゲームに勝ちたいわけではなく、戦いたいのです。

もちろん、あんなクソゲー(もう一度。)、本気で”リアル”や”臨場感”を売りにしている
真っ当なゲームに比べれば、悪い意味でも荒唐無稽極まりない代物なので、
アレを持ち出して何が臨場感か、と言われれば、
「すいません、私の錯覚です。」
としか言えないですし、それらまで含めて、「これこそ戦場」と考えている方もまた
居られるでしょう。

それ以前に、そもそもゲームを愉しむのにそんな事にこだわる必要性を
感じていない方のほうが全然大多数を占めているでしょう。

極論すると、趣味の不一致、という一言に帰結します。
好みが違うのです。


不幸なのは、これだけ考え方が違うのに、やっているソフトウェアは一緒で、
行くゲーセンまで一緒、ついとなりに座って対戦してしまう、という事。


結局、理性的に考えて結論するなら、
私はもうこのゲームをやるべきではないのでしょう。

好みの違いが如実になり、そして、どちらかといえば、私が少数派である以上、
大多数のゲームを楽しむ人々の列に、鬼のような形相で混ざるというのも、
迷惑な話でしょうし。

それに、金、時間、体力、今欲しいものをことごとくそぎ落とされてしまっています。


こういう文章が出てくる時点で、
まだ感情的には全然割り切れていない、という事がとても明らかですね。

あれだけ嫌な思いをして、なけなしの金をみんな百円玉にして、
久々の休日が気付けばとっくに終わっていた、何て事が、
もう幾度も幾度もあったのに、
かつて、とても楽しかった、戦いが快楽であった日々の記憶が忘れられない。


ゲームセンターの方が言うには、
もうゲーム基板そのものの寿命が懸念される時期である、との事。
一部のゲームセンターが、採算を無視して、一部のワガママなファンのために、
メンテも特殊で面倒な筐体を10年もずっと設置し続けて維持して下さっていたのも、
そろそろ年貢の納め時のようです。

もしかすると、それを見届けるまで、続けるのかもしれません。


夢を見ていたのですがね。
本当にリアリティがあるゲームなら、全ての理不尽も全て飲み込んで、
皆が一様に強さと悦楽を求めて”戦争ごっこ”に興じられるのでは!?と。

衝撃的な第一作の登場時、夢中になってプレイしつつも、
練り足りない、というか、開発者たちにすら未知数すぎたゲームであったが故に
多く存在したルール上の穴や不備を幾度も呪った日々。

そして、歓喜、狂喜とすら言える空気の中で迎えた、第二作。
一作目の不備を盛り込み、一般の上級プレイヤーの徹底したロケテスト(?)により
再調整された操作性。(ゲームバランスも調整したはずだが調整しそこなったのだろう。)

チャンバラ小説のような丁々発止から、弾かれたように高速移動、
砲撃を交わしながら空中戦を、実際にこの手から繰り出す事が出来る、
あの時は、本当に夢がかなったのかもしれない、と思ったものです。


私が知る限り、同じ方向性のゲームは現れていないように思えます。
もしかすると、ゲームとして根底が破綻していたのかもしれません。

ガンダムのゲームで、ほぼ同じ感触を味わえる作品があるらしいですが、
極々個人的な意見で恐縮ですが、あれはあれでまた何か違うというのが感想。

それに極めて遺憾ながら。
もし他のゲームがあったとしても、この老いが始まっている身には、
かつて”何かを覚えて一人前になる時期”を完全に費やしたほどには、
習熟して、存分に戦うことなど出来はしないでしょう。


ここ10年にオフィシャルから登場した続編や系列作品は、
スティックの先に機体の挙動を幻覚するようなハイレスポンスはオミットされ、
実質は別種のゲーム。シリーズの続投は今のところ全く話は無いようです。


それでも、いつか、
亜音速を突き抜け疾駆する、マインドシフトの世界の夢を、
未だ私は捨てきれないようです。

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