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「その力、私が与えよう」

ようやくレビュー再スタート。

力あるものたち

フォンブレイバー01(ゼロワン)』と共に暗躍し、更なる力となる携帯端末の影・・・!

今回は、"DX フォンブレイバー"シリーズを強化する、
"ブーストフォン"のご紹介。

まずはこちら、
『ブーストフォン デモリッション』

ブーストフォン デモリッション

ちょっとビビッドな色合い(笑)なクラムシェル型携帯。

デモリッション裏

裏側は分割線が以下略。

サブディスプレイ

サブディスプレイは、容赦無くシール。
ただし、フォンブレイバー(以下PB)ではフィルム素材に裏面印刷、
とか、ちょっと頑張っていたが、これはただひたすらに紙シール。

デモリッション開

開状態。
PB同様、ヒンジめいた機構は無いものの、それなりにテンションは有り。
画面はやはり紙シール。
操作部キー類は、全て印刷と彩色のみ。

結構不満なのは、"携帯ごっこ"するトイなのに、
キー類がダミーですら無い、ただのモールドというのはどうか、という事。
まぁ、シールではなく、一応印刷にしたのが最後の良心と思っておく。


この"ブーストフォン"シリーズ、どうもPBでは頑張っていた、
質感方面への頑張りがあまり見られないのがちょっと残念。

価格こそ2,940円(定価)と、PBに比べればだいぶ押さえられているものの、
トイとしては中堅的価格帯だけに、
もうひと頑張り、なんとかならなかったのかと思えてしまう。
やはりコスト的に厳しいのか・・・。


親分と対比。

01と比較

基本、1/1スケール、ということで、ゼロワンとサイズ的に大差無し。
厚みだけは勝っている・・・(笑)。


さて、ここまで見ただけでは、
ただのちょっと見た目の個性的な携帯トイ。
しかし、もちろん、これだけでは終わらない。

では、"ブーストフォン"の能力をご覧いただきましょう。

ぱかっ

「ぱかっ」

デモリッション変形

各部が展開し、変形!
リブを軟質樹脂の受けにはめ込む形式のロックで、
携帯状態でもガタツキは無し。ここらへんの気の使い方は良し。

デモリッション・アクティブモード

変形完了。
これが、アクティブモード

マニピュレータらしきものを備えた、
カニっぽいというかサソリっぽいというか、甲殻類的な姿に変形!

デモリッション後ろ

本編未見のせいか、コレが何が出来るメカなのかイマイチ分からん(苦笑)。

デモリッション可動範囲

脚はある程度見た目通りに可動。
もっとも、デザインがデザインだけに、ちょっとポーズが付く程度。

ゼロワンと共に!

ブーストフォンの、その真の能力とは、
フォンブレイバーに新たな機能を与える事!

いざ!"着身"!

"DXフォンブレイバー"(以下写真は01(ゼロワン))に
アクティブモードの状態で、"着身コード"を入力!

デモリッション!着身!

着身コードは、取説に記載されており、
ブーストフォンを購入して初めて分かる仕組み。
とはいえ、3ケタのそのコードのうち、
パッケージに2ケタまで記載されているので、
もはや総当りで何ら労無く判明させられるので、
以下、無遠慮に記載する事にさせていただきます。

デモリッションの着身コードは【367】【AC】
入力と共に、ダウンロードしているようなアニメーション。

やはり、省電力対策なのか、
アニメーション中にバックライトが切れてしまう。

着身シーケンス開始!ダウンロード・・・!
プログラム展開・・・!モード変更!

そして、チェーンソーがギコギコ回る、
ブーストフォンのアイコンがスクロールして額に掲げられて、着身完了!

アイコン表示時には、バックライトが再び点灯!
これは良い配慮。

デモリッション・起動!

・・・・・・で、カッコ良くパーツがびゅんびゅん飛んで、
ク*スみたいに装着されるのかと思いきや・・・。

・・・さぁ、着るぞー。

実際(劇中)は、分解までは自動だけど、装着はPBが自分で行う。
この現実味が"明日未来"。

デモリッション・ジョイント類

細部のジョイント類は、倒れて収納されていたり、
頭部?が大きく開いて内蔵パーツが展開したり、
この辺は細かく処理されていて良い。

というわけで、今度こそ着身完了!

ゼロワン・デモリッション着身形態


"フォンブレイバー01(ゼロワン)・ブーストフォンデモリッション着身形態"

巨大なチェーンソー携えた、破壊的な形態に!

このように、"ブーストフォン"とは、
"フォンブレイバー"の外部拡張機器として機能するサポートメカニックなのです!

まぁ、トイ的には、クロスアップフィギュア的なプレイですね。

尚、"着身"に伴い、
"ブレイバートーク"モードも、一部変化。
ゼロワンの場合、以下の通り。

【1】で、「ブーストフォン**!」と、着身セリフ!
【2】で、効果音、これは、クラックシークエンスなどと同じ音。
【3】で、「着身完了だ。」と、セリフ!

【4】~【9】【*】【#】は変わらず。

十何秒か放っておくと、元の状態に戻ります。
PB側のリアクションは、パーツの着脱には全く関係なく、
"着身コード"の入力にのみ依存します。

しかし、着身状態の解除が、ちょっと早すぎな感じ、ということもあって、
出来れば、モードON/OFF程度でいいから、
パーツ取り付けを認識して欲しかったところ。

デモリッション着身背面

右手のチェーンソーに目を奪われがちですが、
左手の2連ロッド状のものは、打突用装備、いわゆる"パイルバンカー"。
本編中で、同胞たるフォンブレイバーを抹殺した事もある、
恐ろしい破壊力を秘めた武装とか・・・。

背面や脚部に装備されたデモリッションの胴や脚は、
バランサーとか、大型装備駆動用のコンデンサーとか、そんなものですかね?
額に装着された電脳戦記っぽいセンサーアレイ?もまた格好良い!
劇中では、コレが暗闇で煌々と光るシーンもあったりして印象的なので、
蛍光塗料や反射シールで再現してみるのも一興かも?

破壊し、切り拓け!

破壊し、破壊せよ!

解説によると、"災害的状況の打破を想定した"との事ですが、
格闘戦用としか思えない物々しさ。

(本編未見なので伝聞ですが)実際、ゼロワン敵対時には、
主人公達や他のPBに対しその力が行使され、
ゼロワンの脅威の象徴的な装備になっているとか・・・。

味方となった今では、その力は人命救助のために存分に揮われて・・・いる?


お次はこちら、
ブーストフォン アナライザー・・・。

ブーストフォン アナライザー

・・・って、こ、これは!

アナライザー・キーボード開状態

"U"!"U"じゃないか!

なんと、某社のウルトラモバイルPC、"U"にソックリなフォルム。
もっとも、サイズはかなり小さいので、
パソコンというか、PDAといったところか?

ケータイばかりで展開する都合、
デザインモチーフ選択の面白さはこのシリーズの売りと言えそう。

尚、キーボード部のスライドは、金属ばねクリックで小気味良く動作。
機械的構造に関して残念な事が多い(苦笑)同シリーズでは、
珍しく良いギミック。

アナライザー底面

デザインのインパクトで霞んでしまう(笑)底面。

キーボードや画面など、携帯トイとしてのクオリティは、
やはり『デモリッション』同様。

というわけで、前置きはほどほどにいってみましょうか。

きょろきょろ

「きょろきょろ・・・。」

アナライザー、変形

底面から、"ベルトドライブ"が展開!
このギミックがまた、同シリーズにしては(苦笑)、
中々カッチリ感があって、小気味良い動作感。
邪推ながら、この"アナライザー"、シリーズの再末期のリリースだったため、
メーカー殿もだいぶ設計に慣れてきたのでは?とか思ったり。

アナライザー アクティブモード

変形完了!
アクティブモード!

先程の『デモリッション』に比べて、何ともシンプルな変形。
底面にキャタピラ状の"ベルトドライブ"が出てきて、
前面のカバーとマニピュレータがぱかっと開いただけだったり。

アナライザー背面

しかし、このシンプルさはいっそ潔い。
背面なんて、もうまんま、"自走するPDA"である。

解説によると、隙間などに入り込んで、配線などを物理的に処理する、とのこと。
先のデモリッションよりかは、目的が明確だが、
ひっくり返ったら自動復帰できない気がするあたりが、中々キュートだ(笑)。

やはり、その真の力は、ゼロワンによって発揮される!

ゼロワンとゆけ!

何気に、ゲットライド状態にしてみたり。

アナライザー、着身!

着身コード、【269】【AC】を入力し、アナライザーを着身せよ!

アナライザー、着身完了!

アナライザーのアイコンは、回る地球儀?
その能力とは・・・!

やれやれ、着るか・・・

・・・の、前に、やっぱり装着は自前で。
さっきよりパーツが多くて、やや途方に暮れ気味のゼロワンさん。

しかし、劇中では、空中着身なんていう荒業まで披露したらしい、
恐るべし!ゼロワン!

ゼロワン・アナライザー着身形態

着身完了!

"フォンブレイバー01(ゼロワン)・ブーストフォンアナライザー着身形態"

バックパックから展開された、2枚のサブディスプレイが目を引く姿。
ネットワーク機能の強化を目論んだ形態だそうで。

あ、背面撮り忘れた(orz)。

劇中では、サブディスプレイにゼロワンの顔(!)が表示されたり。
剥がせるシールで再現できないだろうか・・・。

ネットワーク・アクセス!

電界に、我が意をもたらせ!

PBが本来持つ強力なネットワーク干渉能力を更に高める、
ある意味、最も"ブースト"フォンと言うに相応しいブーストフォン。

ディスプレイ2枚を従えた、見た目のボリュームと迫力も実にカッコイイ。

ところで、

ケイタンク(違

こうですね、わかります。

しかし、キャタピラの位置とか付き方とか、こうしてくれと言わんばかりで(笑)。


というわけで、
劇中ではゼロワンが組織から出奔する際に持ち出し、
そのままゼロワンの強大な力を誇示するかの様に行使された、
2つのブーストフォンをご紹介いたしました!

って、おや?

ひょっこり


劇中ではゼロワン未使用ながら、
もうひとつご紹介。

『ブーストフォン・グラインダー』です。

ブーストフォン グラインダー

スライドオープン携帯型。
やけにゴツい意匠は、Gショッ*携帯ぽい感じなんでしょうか?

グラインダー底面

比較的すっきりした底面。

グラインダー、オープン状態

オープン状態。
『アナライザー』に比べると、小気味良い、という感じではないものの、
スライド開閉可能。
しかし、今更だが、デザインのせいで殊更分厚く思える(苦笑)。

ディスプレイやキーに関する品質は、
前2者と同様。
やっぱり、ちょっと物足りない・・・。

というわけで、とっとと変形!

くるりん

「くるりん」

グラインダー、変形

下の筐体から四肢を展開!
今までで最も可動部が多いかも。

グラインダー、アクティブモード

変形完了!

アクティブモード!

人型に変形!
かえって新鮮である。

グラインダー背面

・・・正に人の字
妙に愛嬌のある姿。コレがちょこちょこ歩いてきたら、
おもわず蹴っ飛ばして拾い上げてしまうかもしれない。

・・・が、そんな愛嬌ある姿と裏腹に、
(解説より)"超振動モーターを内蔵し、局所的な地震を起こす"
なんていう、
"明日未来"からちょっぴり逸脱してるっぽい物騒な機能を有するようで!

さぁ、そんな物騒な力を身に纏え!

グラインダー!着身!

グラインダー着身!

着身コード 【453】【AC】を入力!

グラインダー、着身完了

アイコンは、握られる掌。

んじゃあ、着ようかねぇ

・・・・・・、の前に、
やっぱり着るのは、自前。

割とパーツが少なめなのが救いか、ゼロワン。

ジョイント収納

インストを読んでいて、一瞬、「余剰パーツか!?」、
と、思いきや、
ジョイントがちゃんと本体内に収納されていてひと安心。

スライド筐体の前側と後側の連結に、
PB装着と同型のジョイントが用いられている、という、設計的合理性。
・・・、まぁ、トイの構造として、どこまで合理的かは置く(笑)。

ゼロワン、グラインダー着身形態

着身完了!

"フォンブレイバー01(ゼロワン)・ブーストフォングラインダー着身形態"

劇中では、主人公・『7(セブン)』がもっぱら用いるブーストフォン。
ゼロワンが味方になった今、こうして用いられる事もあるのかも?

両腕・両足のみ、という、他のブーストフォンに比べて、シンプルな構成。
両足は、アウトリガーのような見た目で、多分、機能的にもアウトリガー。

そして、その両腕に秘められた機能は・・・、

崩壊せよ!

来たれ!崩壊!

コンクリートを粉々にするほどの振動を発生できる!という、
恐るべき能力を有するようです。
それも、劇中の描写を見た感じ、"ざぁぁぁ・・・!"っと砂になるような!
さらに、応用的機能として?マイクロウェーブの発生も可能!
こちらも、鉄をも溶かす高出力とか・・・!

なんてこった、これはデモリッションと比肩する強烈な武装・・・!
どうにも、"明日未来"を大胆に逸脱しているような代物です!

左手の鉤手?は、スライド機構がそのまま生きていて、前方に展長可能。
そして、最も特徴的な右手は、アイコンの如く、巨大な掌のように展開!
各指の可動によって、様々なポージングに対応。

さすがに重い上に、PB側の関節がちょっとテンション不足で、
水平に持ち上げたポーズは辛いかも。

しかし、その機能を誇示するかのような巨大な手のフォルムは、
インパクト満点の格好良さ!


というわけで、

"フォンブレイバー"の能力を拡張し、
更なる力となる、"ブーストフォン"をご紹介いたしました。

トイとしては由緒正しい、とすら言える古い形式である、クロスアップ、
つまり、フィギュアにパーツを装着するプレイですが、
"ケータイに、携帯を装着する"という、
モチーフ的な面白さが独自性と言えるでしょう。

ただ、前述の通り、やはり、"携帯"というか、本体がELトイである強みを
もっと生かす構造になっていないのが惜しい。
フォンブレイバー本体を手にとって、その多様な演出にすっかり浸ったところで、
さて、と、新たに継ぎ足すオプションであるからには、
その辺も更に満足させて欲しかったところ。

着身せよ!その力!

とはいえ、
そのデザイン的な面白さは十分、特筆に価するもの。
"ケータイ捜査官"シリーズをして、誰が言ったか、
現代のゴールドライタンという記述を見かけた事がありますが、
全くもって同意です。

手のひらサイズの携帯端末、という"縛り"から、
人型へ、また、異型異機能のオブジェクトへと変形し、
合体までこなしてしまうこのシリーズは、
こうした方向性における"当代の担い手"として十分なものとなったでしょう。

次代に現れるものは、
果たして、"現代のケータイ捜査官"と言われるのか否か、
見れるものなら見届けてみたいもの。

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