AUTO BOTSのリーダーにして最前線の戦士、
OPTIMUS PRIMEは時と共に
幾多の変化を経てきた。
彼は、任務の必要に応じ、
また戦闘で受けた損害により、
武装とボディを変化させる。
彼はあらゆる状況より学び、
常に、よりタフでパワフルな状態となり、
戦況へと舞い戻ってゆく。
(パッケージより、意訳)
さて、いきなり、こんな時期に、
・・・というのも、事情通の諸兄には白々しい(邪笑)ところですが、
海外展開、
"REVEAL THE SHIELD"シリーズより、
『OPTIMUS PRIME』
をご紹介。
ご存知の方はご存知の通り、
G2シリーズの『Laser Optimus Prime』、日本名『バトルコンボイ』の意匠を引き継いでいます。
このTF自体も、クリアパーツや塗装の仕様換えで日本発売もされてたり。
こちらは日本名『レーザーオプティマスプライム』
旧版に比べ、
近年のシリーズにあわせてプロポーションやディテールがリファインされていますが、
ぱっと見の印象は驚くほどソックリ。
均整の取れたプロポーション。
大型の肩ユニットが突出しそうでいて、足元を縛った袴みたいなボリュームのある脚部が
うまくバランスを取っているのがお見事。
ずらっと並んだタイヤが中々壮観の脚部に、排気管やボンネットなど、
オプティマスの、というかトラックの記号が並ぶ背部。
胸にトラックのフロントガラス、という、オプティマスの代表的記号を盛り込みつつ、
エッジの角度などで、区別化されている。
気付けば相当な数のオプティマスが立体化されているけど、
中々飽きがこないバリエーションに富んだデザインは、改めてすごいと思ったり。
お顔。
頬骨が細く、目の光り方がぎょろっとして見えて、やや悪人面?
基本形のオプティマスらしさはそのままに、4本角のG2版の特徴はより強調し、
さらに、頭頂まで切れ上がった発光部がインパクト大。
手持ち武器の剣。刀身はクリア成型で、
旧G2オートボット標準ギミックの、LED発光武器"レーザーロッド"を意識してるのかな?
旧トイのように光りはしないけど、
透明素材に、表面のライン上のモールドがメカニカルで良い感じ。
ちなみに、なんで海外版買ったかって、このオレンジ色の剣が欲しかったのですよ。
国内版はブルー。それはそれで悪くないんだけど、趣味の問題で。
なお、国内版は塗装箇所が増えてたりする。あ、やっぱり国内版も欲しいです。
そして、もう一つ、光り意匠を引き継ぐのが、この肩や腕に内蔵された、集光発光ギミック!
頭部以外に搭載されているのは、中々珍しい。
旧G2版は、肩部、ヘッドライト部分まで光ったんですよね。
パネルやユニットの隙間の開口に光が浮き上がる様は、実にサイバー!
・・・まぁ、これだけ光らせることに凝ったデザインなのに、
集光部の設定が甘くて、頭も肩も、どこもかなり光りにくいのはお茶目と思っておく(苦笑)。
ちゃんと光源当たるアングルだと、全然光らないから、
トップ写真なんてもう、反則御免で加工しちゃった・・・。
さらに演出が仕込んであったり。
胸のクリアパネルの奥には・・・、見えますかね?
マトリクスのディテールが!
よーく見ると見える、という程度の隠し演出だけど、これは嬉しい。
では、
トランスフォーム!
ロボット時の足のラインと、ビークル時のボリュームを両立させるために、
タイヤが半埋没収納されていたり、折りたたんだ目隠しパネルがパタパタ開いたり、
芸コマというか執念というか。
G2版ではダミーディテールだった胸は、変形パターンが見直され、
今回はちゃんとビークルのフロントガラスになる。
そして、マトリクスのディテールはなんと真っ二つになって、キャビンの側面パネルに・・・。
手数はシンプルだけど、結構、面白変形。
ビークルモード!
やっぱりおなじみ、トラクターヘッド形態。
ムービーオプのビークルに近いシルエットだけど、これはG2版のが先。
今回は、ややキャビン形状がやや台形気味に変更され、ムービー版との差異となっている。
ボンネットには、こちらはムービー版のイメージと思われる、ファイヤパターン。
赤と黒の塗り分けで、G2版のイメージも見事に再現。
G2オプティマスの色は、
オプ本来の赤にプラスして、黒が加わった精悍で攻撃的なイメージがカッコよい。
またキャビン天井には、最近の海外シリーズでは積極的に採用されている、
懐かしのシークレットエンブレム。暖めるとオートボットマーク出現!
後部には、剣が変形したカプラー部分。
実は剣の鍔が、そのままカプラーの形状になっている、という面白いデザイン。
収納のため、というにはやや複雑な、鍔と柄がレールで刀身を移動するのが
なんとも凝り性。
このカプラーは、やや緩めの径ながら、いちおう5mmジョイントの軸を挿し込み可能で、
メックテックやミニコンの搭載、そして、旧G2版のタンクローリーが牽引可能らしい・・・!
バトルコンボイ、東京に置いてきちゃったので未確認。
このフェンダー部、何というかその、
想定しうるエラーファクターが片っ端から発生してるみたいな感じで、
ロボ時のバックパック形態もビークルのフェンダー時も上手く閉じないっていうタチの悪さ。
写真は、
ああもうこれでもか!これでもか!
とあちこち削って軸を打ち直して組みなおして修正したもの。
勧められるとか勧められない以前に、どこをどう直したってもう説明できない・・・。
"馳せる、馳せる・・・"
アクション!
さぁ!戦いだ!
武器は、剣一本、という潔さ。
し・か・し!
これ、かなりの剣戟アクションをこなせる優れものなのです。
手首関節。
手首のボールジョイントだけでも軸が長めで、受けのクリアランスも大きいのに加え、
手首を上下に傾ける関節まで搭載!
肩口の二重関節と合わせ、こんな肩の入った両手持ちも出来てしまう。
ビークル時の、ボンネットを左右合わせるための軸が長すぎて、胴体にスゲエ干渉するのは
お茶目で済ませて良いものか・・・。
写真は、半分くらいに切り詰めた状態。ええ、これで半分。そしてまだ干渉してる。
ううむ、思い切って全部切ってみるか。
足がシルエット重視で、ヒザを深く曲げられなかったりモモの動きが
腰パーツに干渉気味だったりするのが、ひたすら惜しい。
ヒザの位置も適度に下寄りで、コレほんとは相当動くデザインなんだけど・・・。
その代わり、足首の関節がこれまた手首同様に秀逸で、
やっぱりグリグリ動くボールに加え、前後にも変形兼用関節でかなり深く踏み込める。
ダメ押しのように、首にまで変形兼用でボールと上下動の二重関節。
と、これだけ関節があるので、
動く!動く!
しっかりと剣先の角度を意識して構えさせられるのが、ちょっとTF離れした凄さ。
ドリフトといい、近年作品はカタナ持ちは優遇されてるなぁ。
ダイナミックに!ワイルドに!
タフでパワフル!
そしてクールに!
――鼓動はもう、止められない――
と。
いうわけでして、ハイ。
こんな時期にいきなり(白々しい)
『Optimus Prime』(レーザーオプティマス)をご紹介でした。
ぶっちゃけ、
「なぜにG2版!?」
と、リリース時には首を捻ったものですが、
オプティマス本人、というキャラクター属性を保持したまま、
よりアグレッシブに新生されたG2レーザーオプティマスは、
確かに埋もれさせておくのはもったいないデザインだと再認識。
アニメやコミックは、どんどん世界観が拡張し、
平行世界やら、別宇宙やら、時間の果てで神にまでなってしまったり、
とどまるところを知らない展開になったおかげで、
"初代TF世界の正当続編"
というスタンスがかえって異界のようにすら思えてしまう(当方だけ?)G2シリーズ。
異界異形の、孤高のオプティマスプライム、
彼は何処へと向かい、いかなる姿へと変容してゆくのか・・・。