Howl in Dark
※本記事は、映画トランスフォーマー『ダークサイドムーン』の
ネタバレを含む可能性があります。
これが果たして何であるのか。
ここで見たものが何を意味するのかは、目撃者たちの判断に任せたい。
だが決してその姿を追おうとしてはならない。
それに、決して触れようとしてはならない。
なんて、これは何かというと、ネタバレ警告でお察しかも知れませんが、
TFムービー第3作、
TRANSFORMERS DARK OF THE MOON、
邦題・ダークサイドムーン版版
メガトロン
なんですよね。
何で、いま、こんなに早く、というと、まぁ情報を仕入れている皆様はお気づきと思いますが、
今回何故か、サンプル版として、
このメガトロンおよび同クラスのオプティマスプライムが、一部輸入トイショップ向けに流通している模様です。
現在確認した限りでは、メガトロンは完売している模様。
だから追おうとしてはならない。
"サンプル版"って何か、というと、
店舗へのプレゼンとか、売り場のショーケースで見本として並べたりとか、
正式販売より少し前に納入される初期出荷品、というのが通常の解釈。
・・・・・・TF商品に関しては、工場のあるあの国から、
情報解禁前からドカバカ写真とか試作品とか漏出してたから、
ぶっちゃけショップの兄さんも
「我々も出所まではよく分からない。」
と言ってたり。まぁ、なんだ。別にアングラ販売だったわけじゃないから、
マズイものだったら、とっくにストップ掛かってるよね・・・。
というわけで、
あくまで正式販売バージョンではない
という前提で、ちらっとご紹介。
印象的な、半身にまとったマント姿に、
人間離れしてマッシブだったリベンジ版とは一線を画した、
引き締まったプロポーションが目を引く。
メガトロン本来のトレードマークでありつつも、
トイではほとんど再現されることの無い銀色のボディは今回もなし。
劇中での姿はまだ分からないが果たして?
ところで、これ、何クラスだと思いますか?
ボイジャークラスなんですよ。
ううむ、リベンジの時にタカラトミーの方が苦慮されたという、コストダウンが今回、
一段と進んでしまった模様。
どうやら、もう従来ボイジャーの体裁を保てるほどのパーツ数が確保できなかったようで、
ディテールから推察される元デザインの情報量に対して、サイズもパーツ分割も、
かなり控えめになっている、と言わざるを得ない感じ。
正直、"大き目のデラックスクラス"といった印象です。
気を取り直して、ボディ部分。
デザインは、文句なしにカッコいいのですよ。
相変わらず健在な、筋骨隆々メタルエイリアンな腹筋ディテールには、
かつての姿を思い起こさせる銀色のウォッシング風塗装が施され、
きゅっと引き締まったウエストラインを引き立てる。
頭からすっぽりかぶったマントは、軟質樹脂製。
最近、武器なんかによく使われている例のクタクタの樹脂だと思われます。
成型色そのままだけど、
表面にキャンバス地を思わせるシボ処理が入っており、雰囲気は十分。
胸部付近の明灰色の成型色がちょっとチープなのが惜しい。
パケだと銀塗装されていて、カッコいいのですが。
相変わらず恐ろしいご尊顔。
"リベンジ"版を踏襲した造形は、サイズは小さめで少しモールドが甘い印象があるが、
中々に作りこまれていて、顔面の銀塗装も良い感じ。
だが、その全容はフードの奥に隠されている・・・。
アクション!
引き締まったボディに手足の長い整ったプロポーション故に、アクションは実に見栄えする。
特筆すべきは足の可動範囲。
ヒザはしっかり90度曲がり、ヒザ上の回転ロールも有り。
フトモモの形状がちょっと胴体に干渉するけど、細身の胴体が功を奏し、
立膝くらいは余裕でキマる。
ただ、接地性がかなり良くない事は、言わねばならないレベル。
可動が無いのはともかく、足裏の形状が悪く、直立させると前足の爪が浮いてしまってる。
腕部の可動はまずまず。
ヒジはやはり90度しっかり曲がり、ヒジ上ロールもあり。手首が回転しないのが惜しい。
上腕に、"もうひとつヒジ"がある感じで、ヒジを深く曲げたり、
腕を内側に曲げたりするポーズに活用できる。
これもまたメガトロンの特徴である、骨のような鉤爪は、
リベンジ版ボイジャーでは、軟質樹脂だったが、今回は普通のプラ。
地味に破損が怖い個所。
ディテールは少し淡白になった感じ。
ただ、問題は、肩が外側に開かないこと。
一応、前述の"上腕のヒジ"とヒジ上ロールを組み合わせ、こんなポーズには出来るが、
ダイナミックなアクションをさせようとすると、見る角度限定な感じになることも。
武装!
背面の武器ユニットを、腕部に装着可能。
パケでは『BLASTER』と表記。
肩を外側に開く風に構えるとこんな感じ。
角度によっては違和感が出るが、まぁそれほどでも。
フードで顔を隠したまま大型火器を構える様が、何とも不気味な迫力。
擬音にすると、ヌゥっとか、ズルゥ・・・っ!とかみたいな。
ちなみに、マントに覆われた側の左腕は、マントが柔らかい樹脂なので、
動くといえば動くけど、マントの固定部が右肩側の一ヶ所しかないので、
大きく腕を動かすと脱げてしまう。
そして・・・!
ついにその全貌を表す!
マントは着脱可能。
右肩の付け根あたりに差し込まれている。
このパーツは変形兼用で可動にも関わっているが、軟質樹脂なのでそれほど影響しない。
半ば隠れていた肩口周りが露出し、全身が露に。
小さめの頭部がいよいよ引き立ち、長く太い脚部と相まってかなりの長頭身。
マント装着時はなで肩に見えていたのが、広く張り出した肩幅が露出し、
肩の可動部がフリーになっていかり肩に出来る。
以前より異形さは薄れ、力強く、ストレートに格好良いプロポーション。
"闇を徘徊する脅威"から、"そびえたつ覇者"といった印象へ。
そして、フードに隠されていた右半面は・・・!
なんと、"リベンジ"の終盤でオプティマスプライムに破壊され、半壊したまま!
熱兵器で熔かし飛ばされたような破断面も細かくモールドされ、
露出した内部は生々しい赤クリア成型。
全体的には精悍とすら言える整ったプロポーションの中、
太く反った首筋が異様さの片鱗を残す。
また、頭基部はボールジョイントで上下方向にもかなりの可動範囲が確保されていて、
あごを引いたり、猫背なポーズにも対応。
集光あり。今回はよく光る。
やはりメガトロン様の目は真っ赤にギラギラ光ってて欲しいところ。
右目の傷跡まで光る。怖い。
トランスフォーム!
変形パターンはそれほど難しくなく、割とオーソドックスなタイプ。
肩周りのパーツ配置やスナップロックがちょっと分かりづらいかも?
特にビークルからロボットに戻す際は、
左右肩分離より先にバンパーを腕の間に下ろす、を知らないと、
全然ロックが解除されなくて途方に暮れる。
あと、初回の変形がとんでもなくパーツの合いが悪くて困った。
数回いじってるうちに改善されて一安心・・・。
そして、変形完了!
なんと。
第1作、第2作と、擬態などこれっぽっちもしようとしなかったメガトロン様、
今回は、とうとう地球製のビークルに身をやつしておられます!
それも、驚きのトレーラー姿。
仇敵オプティマスと車種こそ違えど同じ姿。
マントも、フード部分を収納し、幌?として荷台タンクに被せておける。
ただ、固定のためのピンなどはなく、タンクとバンパーの隙間に押し込んで
やや強引に保持させているだけの状態なので、まぁ、ポロポロ落ちはしないけど、
ガッチリ安定はしてないのが残念なところ。
なんか世紀末な感じの、バンパー周り。
いや、まさか実車じゃないよね?このブレード付きバンパー・・・。
スケールの小ささとパーツの少なさから、
ディテールとしては、さほどリアルではないものの、形状的バランスは十分"似てる"レベル。
フロントガラスの運転席側だけが前に張り出してるのが特徴。
これなんだろう・・・。
ガラス類は赤クリア。透過性が低いせいか、さほど違和感は無く、
クリアパーツの質感が効いていて良い。
右サイドに、ワンポイントでディセプティコンマーク。
ワイパーやランプ類、鋲などのディテールも小まめに施されている。
やはり、シャープ感が無いのがちょっと惜しいところ。
また、ミラーの部分や、ドアの下部など、ところどころに、謎のシボ処理。
砂埃で汚れた表現なのか、面を退屈にしないためのアレンジなのか。
アーイ、アーム、メガトロォオオオン!
従来、姿を変えつつもビークルでは必ず自己主張していた頭部が、
今回はとうとう"擬態化"ということで、運転席の中に収納。
それでもフロントガラス越しに前を見てるのは意地のなせる業か。
ところで。
はい、折れてます。
本来、フードオーナメントが再現されていたのですが、
見事に折ってしまいました。しかもいつ折ったのか分からなくて、破片も回収できなかった。
これを手にされた方、壊します。かなり注意してないと、
高確率で壊します。
わっかりますかね。
変形時にフロントグリルを移動させるとき、気をつけないと、
グリルがオーナメントをへし折っていく軌道を描くのですよ。
いちおう、知ってて気を配っていれば避けられる構造にはなってはいるけど、
ぶっちゃけ、へし折る軌道で変形させるのが手順としては自然で、
ワンミスで容易に何の抵抗も無く折り飛ばしてしまう。
TF玩具としては異例なほどに細くて脆いパーツ。
他のトイレビューサイトの方の記事も拝見させてもらったところ、
やっぱり折れていた・・・。
つうか、初変形で折る確立も相当に高く、知らなかったらゲート跡みたいにも見えるから、
オーナメントが付いてること知らない人も出てくるかも・・・。
今回、写真を本格的に撮る前に折ってしまったのが痛い。
修復しようにも元の形がわからない。
画像をググると、
元車両のMackトレーラーのフードオーナメントは、ブルドッグ?の像みたい。
ちょっと難しいかなぁ、と思ってたら、
買ってすぐ撮った写真にちょっとだけ写ってるのを発見!
・・・溶けかけた狛犬。
まぁ、コレを再現ならそんなに難事業でもないか。
さて、気を取り直して。
スケールは小さいけど、モチーフとしてはかなり大型のトレーラー。
オプティマスが基本、トレーラーヘッドのみが本体であるのに対し、
このメガトロンは、牽引している荷台と、積荷のタンクまで全てが本体となっている。
オプティマスよりもオクトーンとかに近いか。
そして、トレーラーのライトグレー部分に、油か砂埃、はたまた錆を思わせる汚し塗装。
中々雰囲気があるが、個体差もあるのか、付きかたが点々としているので、
「これ、もらい錆が付着してるのか!?」
と、ぶっちゃけホントに汚れているのかと思ってしまったり。
幌を外した状態。
メガトロン本体に対して、幌マントが完全に独立したオプションとなっていて、
有っても無くても、過不足無く成立する。
タンクが露出。
基部がいくらかメカメカしいけど、基本的には地球メカ。
ビークル時も、ブラスターユニットを装備可能。アタックモード?
いくらかムリヤリ感があるが、まぁ出来るなら出来るほうが。
地味に凝っているのが、このブラスターユニット取り付け部、
なんと除装状態では金属ばねで持ち上がるフタでふさがれている。
ビークルの見た目と大径のハードポイントを両立させる手の込んだギミック。
リアルさ向上効果に関しては、ここまでしてこの穴一つ塞いでも、という気もするが、
この作りこみは評価したい。
そして、さらに驚きのギミック。
なんと、トレーラーヘッドの首振りが出来る!
ロボット時のフトモモに相当する部分にスライド可動するジョイントが仕込まれ、
左右の足が連動して、見た目上首振り回転しているかのように可動する。
これは面白い。
ロボット時には、車輪を倒すとスライド可動にロックが掛かって、
まっすぐな状態に固定される!
今回のメガトロンの密かな売りと言ってもいい、好ギミック。
ディセプティコン!アタァアアアアック!
再びロボットモード、
さぁ、戦いだ!
腕部に装着された、ブラスターユニット、これこそが、今シリーズの新機軸、
メックテックウェポンシステム。
後部の梯子部分がトリガーになっており、押し込むと・・・、
展開!
『フュージョンカノン』!
金属スプリングとリンク機構でガシャっと変形!気持ちいい。
トリガーを離すとバシャっと元に戻る。
固定できない!?と、一瞬焦ったが、
トリガーを押し込んだ状態でひねると展開状態でロックされる。
取説に書いてくれ・・・。
今回のメックテックウェポンは、一応"互換性有り"という事らしく、
メックテックウェポンを含めた複数個所にΦ5mmジョイントが設けられている。
このメガトロンには、両腕部、両脚部、背面、メックテックウェポン上部、と、6ヶ所。
互換性云々については、ミニコンジョイントと大差ない、というか、
メックテックアクション自体、ウェポンユニット単独で完結しているので、
強いて互換を売りにすることも無い気も?
ただ、どうやらウェポン自体にも必ず一ヶ所ジョイントがあるらしいので、
一体のTFにどんどんウェポンを盛り足す事が出来る模様。
フュージョンカノンのデザインは、ムービー1作目の印象に近い、ブレード展開型。
バレルブレードの先端に牙のような突起があり、
このままクローみたいな格闘兵装としてもイケそう。
暗く炯る瞳が、標的を射抜く・・・。
やはり、メガトロン様の右腕には禍々しい巨大火器がふさわしい。
臥し待ちの鋼鬼、起つ
と、いうわけで。
DARK OF MOON(DOM)版メガトロン、
その"サンプル版"による超速攻レビューでした。
・・・まぁ、流通開始から2週間以上も経っててどこが超速攻かと。
前回の『PROTECTOR』のレビュー作業が思ったより長引き、
さらに震災のおかげで、予定よりだいぶ遅れてしまったり。
今回はサンプル品ということで、色々、"ははぁ"と思うところもあったり。
文中で触れた、変形時の合いの悪さや、写真で微妙に分かるもだけど、
ちょっと部品のバリも多い。
ネジがなめちゃってる個所がいくつかあったり、
フュージョンカノンの組み立てミスがあったり、組立工程の不完全さも目に付いた。
もっとも、これらの不具合は、一般販売では改善されてる可能性が大きいと思われる。
発売2ヶ月前のサンプル、ということは、
部品の出来の最終調整や、組立工程の改善はまだもう一息、といったところでしょう。
そういう点で、一般販売版にも手を出してみようかと企んでいたり。
しかし問題は・・・、
今回、仕様的にも結構問題が多いこと。
前述した、パーツ数の激減も響いているのか、
マントの固定の甘さ、腕のスイング可動が無かったり、
フュージョンカノンが組みミスを誘発するような構造だったり。
カノンの組ミスは、ギアの組み付けに方向性があるのに、
向きを判別する目印が見た目ほとんど無いってのが原因なんだよなぁ。
当方購入の個体は、最初うまく開閉できず、
分解して噛み合わせを細かく変えて、やっと調子良くなった次第。
組立工程を改善してくれないと、一般販売品でもこの不良出まくりだろうなぁ・・・。
あと何より、十中八九折ってしまうオーナメントはちょっと・・・。
ぶっちゃけ、一般販売版では削除されてるかもね、とすら思える。
だがしかし、
このデザインの格好良さは、それらの非を相殺してお釣りが出るレベル。
"リベンジ"のあたりで確立した、実写版メガトロンの異形の金属エイリアンの魅力を、
マントを纏った変化球アレンジ、さらに一皮剥ぐと、豪直球な締まったプロポーション、
という、一つで何度もオイシイ構成。
DOMトイのリーク情報が出回り始めたとき、そのあまりの姿に、
これがメガトロンであるという注釈を疑ったくらい。
従来のメガトロンの、ひたすらに威容を誇る姿とは一線を画した、
ボロボロのマントと、地球製ビークルの擬態に身をやつし、
フードの下には、やせさばらえた体躯と、仇敵に付けられた傷跡を隠した、
正に落ち延びた敗将、という、見たことも無いほどに凄惨な姿。
しかし、痩せつつも鍛え上げられたボディ、炯々と光る隻眼に、
確かな再起への執念を感じる、
キャラクター性を存分に練りこんだ造形には、ゾクゾクする。
これは、いよいよ公開が見えてきた映画第3作にも期待大。
3部作の完結編ということもあり、
このメガトロンが、これまでの確執を如何に清算しようとするのか、劇場が待ち遠しい。
そして、同士諸君!
多々買いは、もうすぐそこだ!
コメント
まってました
おおい、ラストの写真たまらんなあ!たまらんな!
マント被ってる状態が最高だと思ってたら素顔が格好良すぎる・・・
フロントごしのお顔ワラタさすがメガ様!
メックテックは最初「は?」でしたがこうして動きのあるレビューみると印象改まりますね
こりゃーオプの方買ってみようかなあ・・・
いやしかしメガ様もリアルタイムブログ視聴ブンドドしたいし・・・
てか今回(今レビュー)、かなり密度濃くね?w
投稿者: ミフ | 2011年3月24日 00:23
>かなり密度濃くね?w
そりゃもう、3日くらい撮影台とPCの前に貼り付いてたからねぇ。
震災直後の自宅待機で、買いだしに出ようにもガソリンは無いし、
外は原発のアレで外出控えろだったしで、
普段の4割増に時間だけはあった。
撮ってる最中に大きな余震来て
「あああ!ピントが!うわあ構図が!」
とか、ある意味、呑気なことをやってたり・・・。
それはそうと、レドマは完売じゃないかな。
だから追うなと・・・。
投稿者: やづま | 2011年3月26日 03:34
>それはそうと、レドマは完売じゃないかな。
だから追うなと・・・。
いやー見事に無かったですな(涙
まー楽しみにとっておきまする 一応触れたしな!
そして、いや追える限りは追う!
投稿者: みふ | 2011年3月28日 00:33
>いや追える限りは追う!
道のりは遠いぜ・・・。
国内一般販売のアナウンスはまだか・・・。
投稿者: やづま | 2011年3月29日 02:32