ENDLESS SCREAMER
―終わり無き叫喚が、三たび幕を開ける―
"彼は信じがたき熟練の戦士だが、
その真の秘訣は、彼、スタースクリームが、決してフェアではないことにある。"
"彼は常に、敵よりさらに巨大で強力な武器を携え、戦いに赴く。"
"そして、他者を信用せず誰を頼むことも無い。"
(パッケージ裏より意訳)
トランスフォーマー・ダークサイドムーン(Dark of the moon)
スタースクリーム登場!
いよいよ始動、劇場版トランスフォーマー第三作、"ダークサイドムーン"トイ!
発売日ダッシュで入手した、スタースクリームをご紹介。
つうか"速攻レビュー"目指して発売翌日に記事書きだしたのに、
モタモタしてるうちに、そろそろ第2弾出る・・・。
ていか今日だ今日。コレ載せたら、トイざラス行ってくる。
ボイジャー、ボイジャー、レジェンド、リーダー、と、
順調にサイズラインナップを埋めていったスタスク、3作目にてついにデラックスサイズが登場!
ミニサイズのレジェンドを除けば、今まででひときわ小さいサイズで、
このキャラクターをどう再現しているか、さてさて?
映画のおかげですっかり有名になった?F22戦闘機、ラプター。
お見事な出来。
プロポーションや各部のバランスは申し分なし。
相変わらず機体下面はセイバートロニアンマシンだけど、
薄さはリベンジ版ボイジャーに迫る比率。
各部の面構成やラインのつなぎ方のおかげで、細身な雰囲気に仕上がっている。
前作リベンジ版ボイジャーでは、コストダウンゆえに手の爪が収納できず
苦渋を飲んだものの、今回は念願の完全収納!どこもはみ出してません!
今回も、謎めいた"エイリアンタトゥー"は健在。
体内のエネルギー流路を調整し、様々な効果を引き出せる、みたいなものらしい。
サイズダウンを感じさせない緻密なパターン。
今シリーズでは全体的に塗装などのコストダウンが著しいが、
このスタースクリームはかなり善戦してくれている。
コクピットはクリアパーツ。内部にシートの造形有り。
そして、今シリーズの特徴、外装式の大型武器・メックテックウェポン。
大型の方はバレルが開口されていたり、中々に芸が細かい。
専用ハードポイントは、メックテックポートと言うらしい。
翼の下、胴体下部、尾翼の下、と、計6ヶ所のポートがあるけど、
スタスクの場合デザイン的にほとんど翼下にしか積めない。
あと、ランディングギアはこんな感じに折りたたみ可能。
翼下に搭載。
この状態でも、ランディングギアは接地。いちおう外さずに展開可。
増槽ポッドのような形状もあって、思ったより違和感が無い。
デラックスサイズということで、
ちょっとくらいのデフォルメが許容される雰囲気なのもプラスに働いている?
フル装備で空戦開始!
空を切り裂く叫びを聞かせろ!
さて、トランスフォーム!
特異なロボットモードのスタイルゆえに、これまで、ひし形になったり、開きになったり、
変態・ザ変態変形の名をほしいままにしてきた?スタースクリーム、
(リーダーは未所持なのでなんとも・・・。)
初のデラックスサイズは・・・!
・・・今までで最もノーマルです。
ふつーに折りたたまれた手足を展開して、機首が折れて翼が畳まれて。
アレ・・・?やろうと思えば普通に変形も出来るわけ・・・?
ただ、第一ステップのこの"翼が垂直に上がる"が、
最初どうしたら良いかさっぱり分からなかった。
ツライチのフォルムとパーツの移動を両立した面白い動き。
翼下のメックテックポートは、そのまま脇下に移動する。
慣れると武器を付けたままでも変形可能。
難易度、カッチリ感、ともに手ごろで弄りやすく好印象。
変形完了!
最初はな、なんじゃこりゃー!!!だったけど、
もうすっかりおなじみになったスタースクリームの雄姿を見事に再現。
今までで一番普通の変形であるとともに、各部の比率が一番普通っぽいフォルムかも。
とはいえ、異形なカッコよさには変わりなく、見ていて飽きない。
逆三角の独特のフォルムに、入り組んだ感のあるパーツ配置がメカニカルさを盛り上げる。
この逆三角を作る方法が全てのバージョンで違う、というのがすごい。
背面は、1ピースで構成されている背面装甲がちょっと平板な感じ。
まぁ、元々平たいキャラだったけど。
尾翼部のメックテックポートは、ロボットモードでは使いやすい位置。
そして、ご尊顔。
気合のパーツ分割で、目元やあご周りの立体感もバッチリ。
目は塗装されていて、集光窓も無さそう。
しかし、四つ目のディーテールも潰れ気味ながらちゃんと分かる造形。
フリッツヘルムの様な個性的なフォルムもよく再現され、このサイズなら文句なしの出来。
関節とか手足。
逆足はきちんと再現されつつ、かなり柔軟に稼動する脚部。
大きめに造形されたランディングギアがそのままカカトに。
デラックスサイズならではの面白いアイデア。
長い腕部に鋭い鉤手、これもまたトレードマークの一つを、しっかり再現。
肩付け根、ヒジ、と、2ヶ所のボールジョイントで柔軟に可動。
今回も手首が回転せず、前後に回転。フォルム的に難しいのかなぁ。
まぁ、結構それっぽいポーズになるので良し。
また、下腕のの裏側には、いまや標準仕様となったCジョイントの取り付けシャフトあり。
メックテックウェポン!
装着!
両手の手甲部分に、ガンポッド状のメックテックウェポンを装備!
現行ラインナップで唯一の、2挺一対のメックテックウェポン、
ナルレイカノン。
大小の機関砲のようなスタイル。G1スタスク以来の"ナル光線"を踏襲したネーミング。
大型・大口径の銃器が実に好戦的なイメージ。
劇中では腕部に内蔵された火器をしばしば用いていたけど、
大型の外装火器が長い腕によく似合う。
双腕を牙と化し、襲撃!
背面、尾翼裏にも装着して無手状態もいける。
胴体側面メックテックポートに搭載状態。
この形態へは前述どおり、ビークルから付け外し無しで移行可能。
よりガンポッドというイメージの脇装備。
鉤手での徒手戦闘と機銃の複合攻撃!
そして・・・!
接・続!
2挺をジョイントさせつつ、大型の方のシリンダ部分を押し上げると、
リンク機構でソードが展開!
これが、"ぐるり!"というか、"じゃきん!"というか、実に見栄えのするアクションで出てくる。
金属ばね内蔵で、小気味よい作動感、
分離すると元の位置に自動的に戻る凝った構造。
しかし、実は現行デラックスサイズでは、
展開状態では固定できない
のがデフォルトという、恐ろしい仕様・・・。何故だ。なぜ!
第一弾シリーズでは、
このスタースクリームのみが、ちゃんと展開状態で保持できる。
ふたつのパーツをかみ合わせることで、
"擬似"ロック機構を実現している稀有な存在だったりする。
そして、"固定できる"ことで発生した新たな問題、
ばねが展開モードでは反発力が強すぎて、ぴんとまっすぐ伸びなかったり、
ロックが外れてしまったり・・・。
実は、例によって切ったり削ったりして調整を試みたものの、
今回は上手くいかなかった・・・。
少なくとも"外れやすい"に関しては、合体状態でかみ合ってる側のバレルが長すぎて・・・、
もしくは、受けのシリンダーの穴が浅すぎて、
合体ロックの爪が完全に掛かる位置まで挿入できないことが主要因なので、
バレルの先端を削って微調整・・・、
するわけにもいかないので、
シリンダーの底をドリルとマイクロノミでちまちま彫って・・・、
彫りすぎたら、プラ版を接着して底上げ・・・、で微調整。
さらに、ジョイント部の爪を瞬着で高さ増しして、外れてしまうは解決。
しかし、この過程で、この機構が
シリンダを押し上げるアクションに対しソード展張がかなり"敏感"な構造と判明。
コンマ数ミリのゆるみでも見た目はっきりたるんでしまう。
早い話、思いっきり奥まで押し上げて保持しないと、ソードがぴん、とまっすぐ伸びないのですよ。
結局、こういう機構はちょっと押し込み代に余裕を持たせて、
展開した刃側に与圧を与えてやるしかないんですが・・・、
そう、"外れやすい"くらいシリンダーとバレルの位置関係がきつかったのも、
どうもこの対策らしい。
外れそうなくらいキツキツに押し込んでどうにか伸ばしていたみたいな。
現状だと、"外れにくい"で"ぴんと伸びる"のバランスが、めっちゃむず。
しかも、機構的には中のギアの角度とかいじらないと抜本解決にはなり難いので、
外れにくくはできたけど、ぴんと伸びきった状態の固定はもうちょっと頑張りたい状態。
シリンダ奥を削るのが結構億劫なので、お手軽に実施したい方は、
いっそバレル側を慎重に削って、あとで塗装しなおすのもアリだと思う。
金型的には、ぶっちゃけ、こっちを調節してると思うし。
国内販売分が安定供給してるうちに、壊すの覚悟でもうちょっといじるか・・・。
ブレード展開!
ツインナルレイソード!
ナル光線ソード?
二挺のナルレイカノンが一つに連結し展開!
身の丈ほどもある、長大な薙刀状のブレードに変形!
本島に長い。
刀身には、スリット状のモールドとセイバートロン文字?の刻印。
シルバー塗装部分はよく見るとシボ仕上げが施されており、
メタリック感が増してカッコイイのですよ。
さぁ!斬り伏せろ!
うわあ、ナニコレカッコイイ!
もともと異形の体型ながら、今回はかなり人型に近づいているためか、
巨大なブレードによるアクションもバッチリキマる!というか非常によく似合う。
保持は、もちろんメックテックポートに接続。
ソードの方には、ほぼ中心付近と、先端寄りと、1ヶ所ずつピンがあり、
色々構えを変えられる。
しかし、やっぱりソード系はちゃんと手に持たせたかった・・・。ちょっと惜しい点。
―終わりなき饗宴
終わりなき叫喚―
と、いうわけで。
いよいよ待望の『Dark of the Moon』トイ国内展開、
『ダークサイドムーン』シリーズ発売開始!
個人的に今回最も期待していたデラックスクラス・スタースクリームを、
無茶苦茶遅い速攻レビューでご紹介でした。
orz
・・・発売日に会社定時抜けしてグレートダッシュで購入、
遊び倒してテンションあげて、そのまま半徹で更新してたようなバイタリティはもう無いのか。
それはともあれ。
"リベンジ"以来、市場的に安定した?のか、
なんだかんだでコンスタントに商品が出続けてくれて、第1作のときのように、
"久々の大規模展開"みたいな大騒ぎでは無かったものの、
やはりムービーシリーズは2年くらいに一度の"お祭り"、
期待いっぱいの気持ちに答えるような、順調なスタート。
キャラとしてすっかり定着した"ムービー版"スタースクリームの魅力を、
ぎゅっとデラックスサイズに凝縮したような、快作となっていて、嬉しい。
巨大なメックテックウェポン、という、本シリーズ新規採用の要素も、
大型のナギナタ状ブレードという、新たな個性として取り入れられ、実に魅力的。
異形のエイリアン、正統派ロボット、どちらの線でも高いレベルでの仕上がりとなっています。
実のところ、本文中でも触れた、
"コスト削減"
の問題が、今シリーズではもうどうにもならないところまで来ちゃってるようで・・・。
正味の話、今回の第一弾リリースでは、満足レベルの評価に至らなかったものも、ちらほら。
とにかく、パーツが足りないんですよ。もう全然。
メガトロンの時にアレ?とは思っていたけど、まだまだ甘かった。
パーツがあんまり足りなさすぎるのか、
設計や変形の巧みさ、みたいなものを感じられないやつも、ちらほら、いたりして、
今シリーズは、ずっと右肩上がりの印象があったTFトイにおいて、
初めてグレードダウンと言わざるを得ないかも・・・。
リベンジの時も、設計側がかなり苦慮された(有名な、スタスク設計者の方のインタビュー等)
ようでしが、それでもレベルダウンとは感じられなかったけど、
今回はどうしようもなかったようで・・・。
複雑なギミックを外装式にしたメックテックも、個人的予想では、
コストのかかるギミック部品を複数商品で共通金型にしてしまおう、という発想では、
と目論んでいたら、案の定、第2弾シリーズ以降、流用武器のキャラがどんどん増えるし。
世界経済って、ホントに悪化したままなんだなぁ、とこんなところで感じてしまうとは。
しかし!
そんな中で、このスタースクリームは、個人的評価ながら、ほぼ唯一、
全然衰えを感じなかった一品。
恐らくパーツ数も減ってるんでしょうが、デザインや変形の面白さでフォローして、
十分にトイとしての魅力を保っていると思われます。
っていうか、やっぱりスタスク優遇されているように思ったり(邪笑)。
第1弾シリーズで、全体塗装仕上げって、コイツ以外だとオプティマスくらいしかいないし。
もしかして、また、かのスタスク設計者の方のワークなのかな・・・?
興味深いところ。
色々とハードルの上がっている中、期待通りのクオリティを維持してくれた、
このデラックス版スタースクリーム。
劇場版第3作のスタートを飾るキャラの一つとして、相応しい出来になったと思われます。
さて、今作は、まだまだ、まだまだ、まだまだ多々買いが続く・・・。
どうなる!やづま!生き残れるのか!?やづま!