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2009年5月16日

演技上の制約

今更だが、作って動かしてみて、
この関節系には、人間のする立膝の姿勢も存在しないことに気付いた。
出来ないのではない。存在しない。

立膝は、ある程度即立ち上がる事が可能でかつ、姿勢を安定させる為に、
重心を低く落とし、そして重心を乗せた側の足のヒザとつま先の2点を
接地させた状態、と言えるが、
この関節系では、足裏のつま先~かかとの寸法が前後に長く、
十分重心の位置を安定させうる。

つま先~かかとの寸法の方が短いくらいで、
しかも無理に接地させると、SDの前後厚さの矛盾で、
素立ちよりも重心が上がってしまう

ニーズと形状を見比べると、この関節系の場合、
片方の足は、尻の一端が地面に付くまで腰を落とし、
もう片方のヒザをいっぱいまで前に出した姿勢が、立膝に相当するのではなかろうか。

雰囲気も近いし。

生物学的縛り

この、前後2脚構造の足において、
当方は以下の想定を設けている。

・基本的に、前後のヒザは同じ角度で曲がる。

不随意反射的な運動であり、腱もしくはリンク機構的な制約ではない。

何のことはない、機構でこれを制限できなかったので、
そういう"設定"にしてしまおう、というだけの話。
"自分の頭の中ではこうなっている!"というレベルの話である。

動かしてみると、前後の脚がバラバラの動きをしていると、
それが"一本の足としての構造"に見えない事が分かってきたので。

ただ、人間でいうところの、
"足裏をしっかり接地させたまま、スネを前に倒す"
をさせるための軸が今のところ存在しない為、
前後の膝の曲げでそれを再現させる必要があるかもしれない。

ハードル

無茶な指使いでデザインナイフを扱っていて、

「まずい・・・、手を切りそう・・・。」

と、ふと刃先の指を見ると、
もうとっくに切っている事にその時初めて気付いた時のムズムズ感。

余談である。


足の寸法がひとまず決まったので、
各部の干渉を見込んだ検討をするために、BB戦士の外装を、
それらしく見えるレベルで着せ付ける作業を開始。

スネは、もうデザインの変更から必要だが、
とりあえず、BB戦士のそれを半分におろす感じで二つに分割し、
前脚、後脚に貼り付け。
そして、腰をどうしようか、という所でハタと止まる。

こと"ガンダム"というものの腰のデザインはもうずっと"かぼちゃパンツ"で、
それがたしかHGガンダムの頃に、あれは"腰ミノ"である、という方法論が生まれ、
以後、"サイドアーマー""フロントアーマー"という命名を頂き、
模型泣かせな構造をどうにかこうにか騙し騙し、
ついにここ近年、本家バンダイの設計陣は、
あの腰ミノを穿いたままフトモモを腹までカチ上げる事を、
特別な機構を用いず、寸法関係の解決のみで可能成らしめる、
という、一つの革命を成し遂げるに至る。

しかし、BB戦士をいちいち削ってガワにする、というコンセプトの今回、
そんな絶妙な寸法関係をいちいち求めるわけには行かない。

というか、本来、腰ミノを穿いたまま足をカチ上げるのは困難なんですけどね、
人間なら・・・(笑)。

この腰ミノをあまり手を加えず外装として利用可能にし、
あまり分割しないである程度ポーズが付けられるような"一般解"が欲しいところ。

中のリブボスは全部切り飛ばし、あとは部品割りを利用して、
前後に開くだけ、とかにしておくかな・・・。

脚部寸法バランス

漠然と手を動かしているので、
全く成果の出ないときもあれば、瞬間的にぱっと進む時もある。

現在、暫定的に脚部・・・、フトモモ/ヒザ/足首接地、までの系の長さを、
約30mmと見積もっている。
これは、SD三国伝BB戦士のプロポーションから逆算したものである。
ほんとはもうちょっと長いのだが、実は現合で作ってたらちょっと短かった。

そして、ずっと悩んでいた、その中間、ヒザの高さをどのへんにしたら良いか、
という答え、答えの候補が、今日、やっぱり現合でテキトウにやっていたら
しっくり来る寸法が出て来た。

・前脚ヒザ/フトモモ股間側軸から15mm下
・後脚ヒザ/前脚ヒザから約5mm上

腰や全身の可動を駆使しないと足裏が地面と平行にならない、
という、結構厄介なクセを内包するこの可動系で、
比較的すっきり可動する寸法がこのくらいじゃないか、と。

とにかくやってみて答えを出す。
進化論を気取る気は無いが、理論先行では得がたい数字ではある。

2009年5月15日

買物メモ0515

・瞬着(流し込める)
・エバーグリーンのパイプ、内径2.7 どこも品切れ。残り2本。
・ドリル Φ2 ピンバイスじゃなくて。ハンドル付きで。

プラジョイント強度

コトブキヤ製のABSジョイント。

テンションは大きさの割に中々で、実装容積も小さめ。
しかし、どうも横方向・・・、
関節軸を真横からへし折る方向の力にはあまり強くないのかもしれない。

組み立てた関節をちょっと曲げたら、丸部分と軸部分の継ぎ目が白化していた。
採用時には、ここの強度保持策を考えねばならないだろう。

BJPMの方は、個体差でかなり強いテンションを持つものがあるので、
多分、負けて折れる。

資材発掘・脚部構造構築

未だに、主材料たるBJPM、その数万円分相当のストックが発見できず。

しかし、以前の作業において、"バッファ"的に用いていた材料トレイを発見。
十分とは程遠い量だが、絶対的に手が止まるのは避けられるかもしれない。


とりあえず、膝を2自由度(ボールジョイント)から1自由度(軸関節)に
変更してみる。

しかし、欲しいBJPMが、BJPMの中でもランナー中2個程度しか無いパーツ。
手間を省く為に、ごく少ないストックを使うか、
3倍近い手間を掛けて、ストックを温存するか。

これしきの事で、すでに資金の壁を感じている現状が憎い。

2009年5月12日

ツール導入

手を動かすだけでは突破できない壁がある事への対策として、
3次元CADも借りて来て、使用状態にセットアップした。

ソフトの方は、機械設計にも用いられている本物なので、機能は申し分ない。
ただ、入れられたPCが旧式のVAIO-U101というのがセコイところだが。

せめてメモリを増設しようと思ったが、
妙な旧式UMPCゆえ、妙な規格のモジュールが積まれていて、高い。
中古バルク品ですら1万くらいするらしい。
手作業に本格的な限界を感じたら、こちらも検討する必要があるだろう。

資材購入

構想製作用に、コトブキヤのABSユニット・Tジョイントを購入。
ヒザなどに想定している、
"自由度を規制された関節"
に使う予定。

軟質のものより、このABS製ジョイントの方が加工や実装もしやすそうだし、
サイズに対して荷重も強いと思う。

ボールジョイントに関しては、店頭で色々見てみましたが、
やはりギミック&スティール社のBJPMが不動の王座。
実装容積5mm立方前後で、重荷重クラスに入るものはそう滅多に無いし、
磨いた球面同士の勘合による、ぐらつきやねばつきを感じさせない品質は特級品。
あとは、供給の安定とそれによるコストダウンだけが課題か、
頑張れギミック&スティール社!


裏テーマ"BB戦士に手軽に組み込める"の達成のために、
調達しやすい素材を、あまり加工せずに繋ぎ合わせるのが望ましい。

つなぎ方も、分かりやすい1~2次元寸法に終始し、
簡単なガイダンスを提供するだけで、模型慣れしていない人にも組めるようにしたい。

2009年5月10日

やっぱり止まった

昨日、病気のように垂れ流し更新してたのが、
今日はぱったり止まったのは、
飽きたのではなく、案の定、エア模型ではこれ以上限界となってしまったから。

ダメだ、明日にもコトブキヤのプラジョイントでも買ってこよう。

というか、それも買い置きがあるけど、BJPMといっしょに行方不明。


なんか、三国伝プロポーションの方が、足回りはやりやすいかも。
そもそも、"烈伝"以前、横井孝二氏のプロポーションを基準にすると、
"足"というものをどうやって存在させるか、という難問にぶちあたるのだが、
烈伝、三国伝、と、時間をかけて、ちょっとずつ、

あーれ?足、あるじゃん。

という既成事実をつくっちゃったから(笑)。

納得していないファンもまだいっぱいいると聞く。
その辺の方がどのくらい足に対するこだわりを持っているか聞いてみたい。

備忘録3

・関節に不要な自由度を設けない。
遊び辛くなるし、演技が不自然になる。
フトモモ~ヒザは自由度1である方が人間っぽく動く。
横ロールは股間側でするのが望ましい。
足首は、前後左右、2自由度だが、ローリング方向への可動は不要。

つまり、フトモモ~足首は、回転方向には一切動かない事が望ましい。
演技的に。
ただし、動かなければ回避できない問題がまだあるかも。

備忘録2

・スライス動作による違和感の緩和とより大きな動作のためのチルト
頭~胸~腰、の関係は、これによって従来以上に大きな動作を付けられる。
多分。
試作では出来た。

頭を前にスライド、下に傾けて、うな垂れてる。
胸を前にスライド、下に傾けて、前屈。

チルトが無いと、ただ人間ダルマ落としに見える。
試作では見えた。

・重心が上から下まで落ちて行って軸足まで乗る。

・首、腰の前後骨は、脊椎系統の2系統化、みたいなイメージも。
重要システムのバックアップを作るのは常識ですよ!

備忘録

あとでまとめなおさないと、
このブログさすがにカオスの様相を呈してきた。

覚書的に思いついた&思い出したワード。

・水平にスライスして動く。
前後に分厚い体を動かすための逃げ道&理屈付け。

・重心を移動しつつ、パーツの水平はある程度保つ。
傾けると前後に分厚いので、高さが増す。

"腰を屈めると重心が上がった!"という奇怪逆転現象になってしまうから。

・演技が付けられる。
さりとて、擬人化してポージングできなくては、本末転倒。
理屈っぽさをキープしつつ殺陣が付けられるくらい動くのが本望。

・出来ないポーズがあっても良い。
だがしかし人間と結果的に全然構造が違うから、
人間どおりのポーズには出来なくていい。
正座>無理。腹筋>無理。

・動きに制限があっても良い。むしろ付けたい。
前後2重骨格の、"後ろの骨"は、たぶん、"腱"みたいなイメージになる。
自由度を最小限妨げつつ、力の入った動作を最大限助ける、みたいな。
その結果、出来ないポーズっていうのはそれこそ立体的考証結果として面白い?

いま気付いた課題

ひとまず、何も切り貼りせずエア模型。

BB戦士の"黄忠"と試作フレームをひたすら見比べ、
動かし比べる。

課題点。

・BB戦士の腰の幅がかなり狭い。
股関節の高さ位置と腰関節の高さ位置を逆転配置して、
高さを稼ぎたいので、
股間   股間
   :腰:
↑こんな感じに。
あんまり股間の幅を狭めたくないんですよね。

・フレームのヒザ部分、"前足""後足"を常に同じ向きに同調させる手段が思いつかない。
外観的には、出来ればつながってるように見せたいくらいだし、
試作をいじってみた感じ、さすがにヒザだけで自由度が2X2もあると、遊び辛いので、
なんとか前ヒザ後ヒザは連動させるか、連動してるっぽく動かしたい。

しかし、前ヒザ後ヒザの位置関係は前フトモモ後フトモモの角度で
ずれる・くっつく・絡みつく、ので、固定はし辛い・・・。

いきなり手が止まる

裏テーマとしては、
"BB戦士に直接組み込んで、あんまり手間ヒマ掛けずに遊べること"
と思ってるので、
プロポーションを論じられるレベルになった以後のBB戦士、
ぶっちゃけ"烈伝"以降のものには違和感無く組み込めるもの、
として構想していたのですが、
当方がモタモタしているうちに、"三国伝"が爆発的ヒットになって、
これを無視してはもはや成り立たない状況に。

三国伝プロポーション、なんか、すごく"前後に薄い"んですよね。
前後の厚みを理論的(なフリをして)取り込めるように、と考えた基本構造なので、
今更薄くされるととても困る。すごく困る。台無しじゃん。

まぁ、人間的プロポーションから見れば、まだまだ全然分厚いので、
方向性は活かせると思うのですが、"烈伝"サイズでギリギリ、
もうひといきダウンサイジング、とか思ってたのに、なんて仕打ちよ。

正直、ごく個人的には"三国伝"プロポーションは、
バンダイの現行の設計の落とし所に過ぎず、別に最適解であるとも思えないので、
これに合わせて現状の考察を曲げる、というのもナニなのですが、
"いま一番売れてるシリーズに非対応"というのも、
SDガンダムの本筋に反する気がするので、もう、腹を据えました。
まぁ、小さいほうに合わせれば、広げるのは難問じゃ・・・無い?


この方針転換により、
BJPMオンリーではもう早くもサイズの限界が見えてきてしまったので、
何か手っ取り早く造って組んで出来る立体検討手段が欲しくなってきた。

ていうか何か考えないと、ココで挫折る。
マズイ。

表示が変

いきなりスイマセン、と、万が一見ている方に謝罪。

こちらのブログのテンプレート、仕掛かり中状態で放置されていた模様。
後で修正しますが、しばらく直らないかと。

不忠

もう、言い訳も全く用を成さない状態ですが、
こうしてブログを立ち上げておいた事は、
自分の不誠実具合を見返せる、という面で実に役立っております。

というわけで、久々に手を動かす気になったので、
こちらも動かしておこうかと。

近況ブログと意図的に文調を変えたり、レポートとしてまとめたり、
要らぬ手間を掛けて作業が止まらないように、
ある意味、当方の自然体である、垂れ流し文で、
備忘録的に状況を書き留める予定。

その方が、後々その時考えてた事が見返せて役には立つかも。

実際、久々に今までのレポート文読み返して、
どれだけ袋小路に自分を叩き込んで悦に入ってたマゾチック具合はよぅく分かったし。

というわけで、以後、かなりその時ごとの思考の垂れ流しになるので、
前後で矛盾してる事を言っていてもご容赦。