―――他のディセプティコンを喰らい、
己をリビルドしたメガトロンは、再び彼の軍勢を率いるべく立ち上がる。
一度は彼を破壊した"オールスパーク"、
彼は今、その力が己のサーキットを駆け巡るのを感じる事が出来る―――
(パッケージ裏面解説より、意訳)
というわけで、リベンジ版 メガトロンですよ!
銀色で、でかくって、恐ろしいロボットだ!
銀色ででかい物は何かコツがあるのか、今回、写真の出来がちょっとしょんぼり。
前作でオートボットとサム青年に敗れ、
オールスパークによって破壊されたメガトロン、
ボディを一新し、ここに復活!
ああ、だから海なんかに捨てるなと!地球人!
(クリックで拡大)
"他のディセプティコンを喰らってリビルド"したとされる、新ボディ。
金属の悪魔、といった前作の印象を引き継ぎつつ、
どうでしょう、このマッシブなフォルム!
分厚く重量を増したかのようなボディを支える、柱のような足!
頑強を描いたかのようなたくましさ!
すっごい好きですよ、こういうの!
首を囲い込む、盛り上がった肩から背面のボリュームが異様さと力強さを同居させる。
巨大な脚部は、キャタピラが装備され、
この威容が地を滑って襲ってくる!と思うと、恐ろしいのなんのって!
ご覧の通り、両腕は極端な左右非対称。
右腕は、巨大な"フュージョンカノン"!
肩から先が一体ユニットで、ヒジらしき関節は無し。
それっぽい節みたいなモールドはあるので、もしかして曲がる予定だったのか・・・?
無くすから(苦笑)装填してませんが、スプリングで弾頭を発射するギミック有り。
左腕は、打って変わって、細い骨のような鉤手。
しかし、長くいびつな中指が、相変わらず禍々しい印象を放っています。
前作では、ジャズを引き裂いて屠ったメガトロン、
この腕も、なまじ小型化した分、凶悪さは増したような錯覚を覚えます・・・。
この非対称は、修復が不完全だから、という説もあるようですが、
"TFは質量が同じならどんなものにも変態できる"みたいな事が言われていたので、
フュージョンカノンに質量を集中したのかも?とか思ったり。
背面も、翼を廃して脚部に質量を集中して、
機動戦重視のセッティングにしたのかなぁ、とか。
怖い顔なら歴代5本指に食い込んだ、と思われる、怖ぁ~いお顔!
しかし、このいかつさがたまらなくカッコイイのです!
フォルム的には、前作の、"よく見れば確かにメガトロンに見える"から
"ぱっと見メガトロン"になりました。
リーダーサイズの大きさの利点をフルに活かし、
細かいところまで、それこそ歯やら目の中まで造形されています。
目は後述の発光ギミックのため、集光のギミックは無く、
無発光状態では黒く見えてしまうのですが、実は眼球まで造形されている細かさ。
口も同様なのですが、ギザギザしたノコギリみたいな歯が生えていて、
もう怖いのなんのって!
しかし、それがたまらなくカッコイイ。
全身のフォルムの変容に対し、変わらない記号として引き継がれた、
アバラ状の装甲がずらっとならぶ胸部。
生物的であり、機械的であり、
いや、突き詰めれば両者は同じものなんだとかなんとか、そんな話がしたくなってくる。
全身を覆うシルバーは、
やはりサイズ的に辛いのか、前年と同様、成型色に甘んじていますが、
前年のものよりはメタリックの発色が良くなり、まぁ、気にしなければ気にならない、
と思いきや、よくよく見れば、
装甲のハイライト部分とか、要所要所を狙って、塗装してある!
おお、これは意地を見せたな、スタッフ殿・・・。
そして、その胸骨のあたりの、
ブラスに塗られたディセプティコンマークつきのレバーを下げると・・・!
「アイ!アム!メガトロオオオオォォン!」
頭部、胸部装甲、内部のギアが、連動可動!
同時に胸部、頭部が点滅発光し、喋る!
これが今シリーズの新機軸、メックアライブだ!
首を左右を睨みつけるように振りながら、雄たけびのように名乗り上げる!
それと共に、アバラのような装甲が蠢き、その内部は赤く光り、ギアが高速回転する!
正に生きる機械のアクション・・・!
中々に禍々しげなアクションで面白いのですが、
複雑な機構に比して動作自体はこじんまりまとまっていて、
派手に感じられないのがちょっと勿体無いところ。
ただ、この怖いお顔の目と口から真っ赤な光りがほとばしり出て、
怖い怖い声で叫ぶだけでも、十分なインパクトと言えるかも・・・。
レバーはスプリングで元のポジションに戻り、
セリフ後も僅かな時間、発光しています。
アバラやギアだけワシワシ動かし続けてみたい所ですが、
セリフ発動ポイントが広範らしく、レバーを動かしている限りセリフを延々喋るので、
アバラを堪能するには、メガトロンの所信表明を延々聞く事になります。
セリフは1セット言い切るまで、次の入力を受け付けない仕組みで、
連打しまくると結果的に喋らない、とかも不可。
まぁ、喋ってる間なら、好きなだけアバラバラバラできる、とも言える。
さあ!戦いだ!
右腕が、ヒジも無い上、左右にもあまり開かないので、
キャノンを正面方向にぶっ放すポーズにしかならないものの、
巨大な足が、結構よく動く!全部の関節にクリックが入ってるのが見事。
ずしりと重く、しかしアグレッシブに!
個体差も有りそうですが、当方の個体は、ちょっと関節が緩かったので、
クリック部のねじをやや増し締めしてやったら少し良くなりましたね。
ただ、限度がありそうなので、緩いからとあまり締め過ぎるのは禁物。
(クリックで拡大)
バランスを取れば、前屈みでも全然OK。
埋まったように前傾して付いた首から背面のボリュームが実に迫力満点。
首は、左右には、メックアライブの可動範囲でしか動きませんが、
(手動で可動させられる。)
上方向には、変形の都合もあり、かなり動きます。
・・・が、このメガトロン様は、
こうして下からギロリと睨みつけるアングルがカッコイイかも。
そして、さらにサウンドギミック!
右腕を動かすと、フュージョンカノンの発砲サウンド!
同時にやはり目と胸部が点滅発光!
・・・なのですが、ちょっと様子がオカシイ。
なんか、サウンドが発動するのが、砲が真上・真後・真下の時なんですよ。
普通、真正面じゃね?と、調べてみると、
えー、分っかるかなー、
右肩の、トランスフォーム時に外す肩関節の内側なんですが。
左が正面、右が背中。写真の状態で、腕は真下向き。
本体側のスイッチを、肩の関節軸と同軸のこのカムが押したり離したりすることで
サウンドが発動するのですが、ご覧の通り(?)、
腕が真下~真上までは、スイッチが押されっぱなしになって音が出ない。
真上で、一度リリースされてサウンド、その後、またスイッチが押されサウンド、
真後ろでまたリリースされサウンド、今度は真下までフリーになり、
真下付近で今度は押されてサウンド。
何故か、と言うべきか、正面方向では一切鳴らない仕組みになっています。
そして、現状のギミックでは無意味な事に、
スイッチのONとOFFを明らかに区別する構造なのですよね・・・。
もしかして、当初は、スイッチONでチャージアップサウンド!
OFFで発砲!みたいな、2段階サウンドだったのかも・・・。
しかし、それにしても正面には撃てない事には変わらないけど。
あるいは、実は、このギミック、パケにも取説にも記載されていないもので、
単なる記載漏れではなく、もしかして、今後の商品との連携によって、
初めて有効になるのかも・・・?とか、深読みも可能。ううむ。
しかし、とりあえず、現状、
正面では発砲できない変なギミックになってしまっているので、
もう、自己責任で修正を試みます。
最初、カムの向きが組み間違っている、という可能性も考慮して、
また、後々、もし"しまった・・・!"となった際に復旧もできるかな、と思い、
分解して組みなおそうと思ったのですが・・・、断念。
打ち込みピン穴が、反対側がふさがっているセメントな仕様。
仕方ない、外観にあまり出ない部分だから、と、割り切って開口し、
反対からボール盤のスピンドルで押したんですがね・・・、
ありえない固さ。
よっぽど上手くやらないと、パーツが取り返しが付かない事になりそう。
と。
いうわけで、
もう、さくっとカムのほうを加工してしまいました。
分っかりますかね?カムの、上側のところ、ミゾを追加して、
腕が真正面のとき、ここでスイッチがOFFになってサウンドが出るようにしました。
今回は、もう完全に自己責任。オススメしていいのかよく分かりませんが、
とりあえず、プレイバリューは増したんじゃないかなぁ、とか。
加工自体は難しくないですが、やる方は、ホント自己責任でお願いします。
後々、何か不具合があったら、埋め戻そう・・・。
そして、さらにまだまだギミック!
右肩に固定された装甲が、アームで砲身の先端まで移動し・・・、
スイッチを押すと、スプリングでブレード展開!
長大なキャノンが巨大なブレードに!接近戦をも制する!
アーマーの移動で右肩の可動範囲も大幅に増し、
派手なアクションポーズも可能に。
実はアーマーの固定ジョイントを外してしまえば、フュージョンカノン時も
ほとんど外観に影響なく動くのですが、まぁ、気分。
ブレードのスプリングがちょっと弱くてブラブラしてしまうのが惜しい。
巻きばねを入れ替えるか・・・。しかし、上記の通り、分解はとても面倒そう。
展開しきった位置に、軽く固定できるような掛かりを追加するか。
では、いよいよトランスフォーム!
前モデルの、超絶複雑技巧変形に対して、打って変わって分かりやすい変形。
正直、ちょっと安心した(笑)。
両腕を背中に、股を割って両足を側面、キャタピラに、顔を前に向け、以上!
股間ブロックを回転させると、
ギ ゴ ガ ギ !
という、おなじみのサウンド!
いやぁ、最近メーカー殿も分かってきてくれました!
ちょっと尺が短いバージョンですが、コレがあると変形が盛り上がる!
変形完了!
エイリアンタンク!
前モデルのエイリアンジェットから一新!
今回は、重厚無比な戦車形態に変形!
両サイドの太っといキャタピラに、盛り上がった分厚い車体、
トップにそびえる砲塔!
正に"小山の如く"大迫力のフォルム!
背面。
バックパック?というかエンジンというか、ロボット時背面モジュールは、
車体後方へ移動、なんだか理不尽な移動能力を発揮しそうです・・・。
何しろ、テックスペックの"SPEED"、依然として"10"なんですよ・・・!
ガクブル・・・!
各部は、ジョイントでガッチリ結合し、存分に振り回して遊べる構造。
ただ、左足と本体のジョイントが、構造的にちょっと固定が弱い。
ここだけ何故・・・?
重荷重部分なんで、慎重に調整したいところ。
ちなみに、重箱隅だけど、
今回の個体は、パッチン止めのジョイントが
どうやら固く作りすぎてしまったようで、
ジョイントのオス側の"T"字が全て、片側だけニッパーカットされ、
"「"みたいになってます。
今回は、別に固定が弱かったり外れやすいということは無いですが、
もしかして、次期ロットから金型改造されてるかも。
エイリアンタンクの"厚み"が最も感じられるアングル?
イベント会場で、このアングルから見て、"でけえ!"、"かっけぇ!"連呼してたなぁ。
そして、やっぱり自己主張の激しい恐ろしいお顔。
両肩からバンパー的な装甲が展開し、ガード。
・・・しているものの、ほぼむき出し。
とはいえ、何気に、頭部モジュールなんて高度なセンサーが集中してそうな部位を、
変形時には全く使わない、というのも勿体無いので、
これはこれで合理的なんじゃ?とか思ったりも。
弱点むき出しかよ?いや、ごもっとも。
しかしメガ様の場合、顔に直撃食らわせても、
「今撃ったヤツは誰だああああ!」
って平然と言いそう。オートボット達は恐ろしくて撃てないに違いない。
そして、サウンドギミック!
この形態でもフュージョンカノン、発射!
砲塔上部の赤いスイッチで、サウンドギミック発動!
そして、発光ギミックも発動!
弾頭を装填していれば、同時に発射されます。
というか、この形態でのサウンドは取説に記載されている。
ちなみに、こっちの時は、押した時のみ発動、離した時は鳴らない。
あと、この形態でもメックアライブ発動可能。
問題が有るとすれば、スライドレバーが車底部側になるのと、
頭の旋回方向が首を傾げる向きになる事が問題だって言えばそうか。
発動可能っていえば、この形態でも干渉せずブレードを展開可能!
まるで突撃衝角。
メガ様の場合、全くシャレにならず。
蘇った偉大な大帝、ディセプティコンを率い、オートボットを蹂躙す!
というわけで、
待望の"リベンジ"TF第一期のフラッグシップ、
リーダーサイズのメガトロンでした。
迫力満点のボディに、
ムービーの特徴たる、エイリアン的ディテールが満載され、圧倒的な存在感!
その存在感を更に際立たせる"メックアライブ"!
"ムービー版メガトロン"というキャラクタートイとして、
ハイレベルな仕上がりと思われます。
一新されたプロポーションが、何しろ当方好み!
しかも、メガトロン様、ということで、カウントダウンイベントでは、
全く迷わずこれを購入しました。
所々、ちょっと急ぎ足な荒い出来の部分が散見されるのが惜しい所ですが、
致命傷にはなってないので、気になる方は手を入れても良いレベル。
変形機構に主眼を置いた前作に対して、構造がだいぶシンプル化した分、
全体的にガシガシ遊べる造りになっているのも良い感じですね。
異形にしてカッコイイ、
トランスフォーマームービートイをガッツリ堪能できる一品と言えるでしょう。
これは今年も激しい"多々買い"になりそうな予感・・・!